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「アベンジャーズ エンドゲーム」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
アベンジャーズエンドゲーム.jpg
アベンジャーズシリーズの一応の最終編として、
これまでの全てのキャラクターが総出演するという、
お祭り的な大作が、
今ロードショー公開されています。

前作の「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」では、
サノスという敵が世界を支配出来る6つの宝石の力で、
ヒーローも人類も半分にされてしまうのですが、
そのどん底からヒーロー達の逆襲が始まります。

これはまあ看板には偽りなしで、
3時間によくぞここまで詰め込んだ、
という内容になっていて、
巧妙な仕掛けによって、
これまでのシリーズ全てを振り返るという趣向になっています。
更に個別のストーリーがさんざん展開された後で、
最終決戦はあらゆる物量を、
これでもかと詰め込んだ凄まじいものになっていて、
観客の膨れ上がった期待を裏切るまいという、
このシリーズの凄みを感じさせます。

キャストもこれまでのキャラクターが、
ほぼ総出演するのですから、
その圧力たるやもの凄いのですが、
ちゃんと個々のドラマにも締め括りを作っていて、
ラストの余韻もなかなかのものです。

僕自身はそれほど沢山このシリーズを観ていないので、
細部は分からないところも多いのですが、
「アントマン」や「キャプテンマーベル」のような、
最近公開された映画がストーリーの肝になっているので、
それほどストレスなく観ることが出来ました。
シリーズのファンであれば、
楽しみどころは満載だと思います。

不満を言えば敵キャラに魅力が乏しいですよね。
悪の軍団のビジュアルは平凡ですし、
ボスも何か苦悩している感じでお年寄り感もあるので、
正義と邪悪の最終対決という感じには、
何となくならないのが物足りないところです。
キャプテンマーベルは強すぎるよね。
ちょっとバランスを欠いている感じもしました。

人類の半分が消失するという趣向については、
ダン・ブラウンの「インフェルノ」もそんな話でしたし、
人間は半分くらいにした方が世の中は良くなる、
というある種の階層の願望のようなものが、
多分あるのかなあと感じました。

東京は出て来るけどしょぼくてガッカリですね。
でもまあ、あんなポジションですね。
仕方のないことです。

あとアメリカ人のユートピアがね、
湖のほとりのコテージで、
家族と釣やキャンプを楽しむという感じの、
結局それですか、という感じが、
何となく極東の島国のドロドロ世界から観ると、
素直に素晴らしいと思えない部分もあります。

いずれにしても今の映画のある種の到達点的な大作なので、
一見の価値はある超弩級の作品であることは確かです。
ある意味必見ではあります。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

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「キングダム」(2019年映画版) [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で、
午前午後とも石原が外来を担当する予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
キングダム.jpg
原泰久さんによる大人気コミックが、
漫画原作の実写映画の名手である佐藤信介さんの監督で、
実写映画化されました。

「アベンジャーズ エンドゲーム」との同時期公開ですが、
ひけをとらない人気とヒットをしているようです。

これは予告を観ると凄い大作のようですが、
本編は意外にしょぼい感じもあります。
バーンと俯瞰するような群衆シーンや大規模なCGカットは、
予告にあるのが全てと言っても良いからです。

ただ、色々な意味でかなり頑張っていて、
そのショボさに目を瞑ればなかなか楽しめます。

とても楽しい映画です。

原作の5巻までの内容をほぼ忠実に映像化していて、
原作者も参加した台本は内容に無理がなく、
王宮の奪還に的を絞った作劇が、
134分という長さにしっかり合っていたのが良かったと思います。

佐藤信介監督は、
こうした無理をしないところがとても巧みです。

この映画は、
舞台は古代の中国なのに、
キャストは日本人で日本語を話していて、
如何にも漫画というデフォルメされたキャラも、
原作そのものに登場しますから、
インチキ無国籍活劇とでも言うべきものです。

ただ、これは世界的にも良くあるジャンルで、
ハリウッドの一時期のスペクタクル大作というのは、
概ねこうした史実無視のインチキ映画でしたし、
日本でも「釈迦」とか「秦の始皇帝」のような映画がありました、
ちなみに始皇帝役は勝新太郎です。

この映画はそうした作品と比較するべきもので、
劇団☆新感線の舞台みたいでもありますし、
指輪物語を彷彿とさせるような部分もあります。

大味ではありますが、
細かい事は気にせずに楽しめれば良いのです。

その意味では、
こうしたジャンル作としては、
日本映画史上でも最も成功した部類だと思います。

キャストは皆素晴らしくて、
とても楽しそうに芝居をしているのが、
観ているこちらも楽しくなります。

原作を読まれていないで映画を観ると、
違和感のあるキャストもあると思いますが、
それは原作の漫画的なキャラを、
リアルに再現しているからで、
その限界を考えればとても頑張っていると思います。

特筆するべきは、
矢張りアマゾネスの女王を堂々と演じた長沢まさみさんで、
その惚れ惚れするようなビジュアルは、
眼福の極みです。
山崎賢人さんは違和感はあるのですが、
トータルには良くやっていたと思いますし、
吉沢亮さんの漫画から抜け出したような存在感も文句なしです。
坂口拓さんの悪党ぶりも、
さすがのクオリティでした。
新感線の橋本じゅんさんが、
とても実写化は無理と思える殺し屋を、
踏ん張って演じていたのもツボでした。
マメ山田さんの起用などもニヤニヤさせられました。

そんな訳で、
文句なく今年の邦画一番の娯楽作で、
その胡散臭さも含めて、
楽しい映画をご希望の方にはかなりのお薦めです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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「マローボーン家の掟」(ネタばれ注意) [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
マローボーン家の掟.jpg2017年製作のスペイン・アメリカ合作映画で、
新しい感覚をまぶした、
内容的には極めて古典的なホラー風味のスリラーです。
ネタばれ厳禁の性質の作品で、
勿論具体的なネタばれはしませんが、
予備知識なく鑑賞したい方は、
鑑賞後にお読み下さい。


1960年代のアメリカが舞台になっていて、
ある事情で母国のイギリスを逃れ、
アメリカの片田舎の一軒家に移住した母子5人の一家が、
母の死後4人だけでひっそりと生活しているのですが、
実はその4人には大きな秘密があり、
それが明らかになった時、
悲劇が起こるのです。

物語の見え方が、
ラストに大きく反転するという、
「意外な結末」が見所のスリラーで、
僕はこうした仕掛けのある話が大好きなので、
とても楽しく鑑賞しました。
こうしたジャンルの映画としては、
技巧的なレベルは高く、
映像も凝っていて見応えがあります。
かなり地味な話なので、
退屈に感じる人もいると思います。
また、こうした作品を過去に何度か観ている人の中には、
ラストが読めてしまった、
という人もいると思います。

ただ、僕が敢えて言いたいことは、
こうした「意外な結末」というのは、
あるレベル以上で実現するのは、
非常に難しいということで、
誰にも想像出来ない結末であれば、
唐突と言われてしまいますし、
伏線を張って分かりやすくすると、
今度は分かってしまって詰まらない、
と言われてしまうのです。

したがって、
一般の観客の半数がビックリして、
半数はおぼろげながら察しがつく、
というくらいが、
こうした作品の結末としては、
最もバランスが良く、
今回の映画は充分そのハードルは、
クリアしていたと思います。


ちょっとマニアックな話をすると、
この映画のような設定では、
意外な真相としては、
AとBという2つのパターンが想定されるのです。
僕はどちらかと言えばAパターンの結末になるのではないかしら、
と思って観ていたのですが、
実際には結末はBパターンになっていました。
このBパターンでは、
モンスターの正体がかなり強引なのが弱いのですが、
結末がハッピーエンドになる、という利点があります。
Aパターンでは結末がハッピーエンドにはなり得ないのです。
この映画の作り手はおそらく、
A、Bの両パターン及びその多種の複合型を検証した上で、
ラストの後味の良さを優先して、
シンプルなBパターンの単独の結末を、
選択したのではないかと推察しました。

ただ、ハッピーエンドにした分、
衝撃力は薄まった感じもありますから、
その辺はかなり微妙なもので、
個人の好みによって印象は異なる、
という気がします。

台本は大変良く練られていて、
設定が1960年代であった意味が、
ラストに分かるのも気が利いていますし、
大胆な設定を成立させるために、
家族の掟や屋敷の位置関係、人物関係などを、
細かく吟味しているのが素晴らしいと思います。
こうした映画に付き物の、
アンフェアぎりぎりの部分も、
とても上手く処理されていたと思います。
フレッシュなキャストも良かったですね。

そんな訳で、
こうしたクオリティの高い、
仕掛けのあるスリラーを、
映画館で観られたことはとても幸せで、
とても楽しい気分で劇場を後にすることが出来たのです。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い連休をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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「麻雀放浪記2020」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で、
午前午後とも中村医師が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
麻雀放浪記.jpg
今最も脂の乗っている白石和彌監督がメガホンを取り、
当代随一の映画マニアである斉藤工さんが主役を勤めた、
公開直前にはピエール瀧さんの問題などもあって、
色々と話題になった映画です。

これは初日に足を運びました。

阿佐田哲也さんの「麻雀放浪記」のリメイクを、
主人公が戦後すぐの焼け跡の日本から、
架空の2020年にタイムスリップするという、
何か絶対に成功しそうにないアレンジで、
自由奔放な映画として成立させたものです。

これはまあ、明らかな失敗作で、
おバカ映画の系列に属するものです。

良いところを言うと、
ヒロインで地下アイドルを演じたももさんが、
自然体の演技でなかなか良く、
如何にもB級映画のヒロインといった風情が素敵でした。

ただ、それ以外は良いところを探すことが非常に困難で、
物語自体も行き当たりばったりですし、
2020年の架空世界は、
リアリティも虚構の楽しさもいずれもなく、
変なエロ描写や上滑りのギャグを含めて、
見てしまったことを途中で何度も後悔するような有様でした。

深夜に何となく見てしまう、
新人ディレクターの創作ビデオと変わらないクオリティで、
とても苦痛に満ちた時間でした。

白石監督は多作で、
それほど多くを観ている訳ではありませんが、
監督の趣味的な作品は概ね駄作で、
頼まれ仕事の大作が、
「虎狼の血」にしても「彼女が名前を知らない鳥たち」にしても、
なかなかのクオリティという、
不思議な作家だなあ、というのが率直な印象です。

とてもとても時間の無駄でした。

ちなみにピエール瀧さんの登場シーンはとても少なく、
簡単に再編集もカットも出来そうですが、
作品内容自体に不祥事の謝罪などが登場して、
それを否定した内容に近いのに、
現実の不祥事に対して同じ対応をしては、
作品の根幹に関わるという判断から、
修正をしなかったように思われます。

ただ、作品全体のクオリティから考えれば、
どうでも良かったかな、というように思いました。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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「ハロウィン」(2018年製作版) [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前午後とも中村医師が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ハロウィン.jpg
1978年に製作され日本では1979年に公開された、
ジョン・カーペンター監督の出世作が、
40年の時を経て新作の続編として製作され今公開されています。

製作総指揮はカーペンター監督自身で、
監督は違いますが正調の続編なのです。

オリジナルは日本での封切りの時に観ています。
殺人鬼がずっとマスクを着けていて、
一言も喋らず、最後まで正体すら不明のままです。
ホラーですがショッカー演出のみで、
血が出るような描写もほぼ皆無という斬新な作品でしたが、
当時はもっとひねった筋立てが好きだったので、
正直物足りなく感じました。

その後すぐに続編の「ハロウィン2」が作られ、
「スターウォーズ帝国の逆襲」の影響か、
主人公と殺人鬼に血のつながりがある、
という設定が付加されました。
せっかく「不条理で意味不明の恐怖」という斬新さが、
それによって台無しになったのですが、
この映画はショッカー演出の技巧が冴えていて、
当時として脅かし演出の頂点を極めた、
といって過言ではないホラーでした。
その後「ハロウィン3」が作られましたが、
こちらは前2作の設定とは無関係で、
ハロウィンに起こる奇怪な事件、という趣向のみを引き継いだ、
当時としてはニューウェイブのホラー映画でした。
意味不明なところが多いのですが、
僕は割と気に入っています。
その後リメイク的な映画や他のホラーとのコラボなどがあり、
かなり時間をおいて今回に至ります。

今回の作品は終身刑のオリジナルの殺人鬼が、
40年後のハロウィンの夜に再び脱走して…
というお話で正調の続編となっていて、
主役はオリジナルで殺人鬼と対決した、
ジェイミー・リー・カーティスです。

これはホラー映画というジャンルものとしては、
まずまず良く出来た1本で、
オリジナルの1作目と結局ほぼ同じ話なので、
その点は芸がないのですが、
それを割り切って観れば、
なかなか楽しめる仕上がりになっています。

オリジナルより残酷シーンは少し付加されていますが、
それほど大したことはありません。
脅かしの演出もさほど新しいということはないのですが、
多彩な演出を用意していて、
同じ手を2度使わないようにしているのは良いと思いました。
中では据え置きキャメラのワンカットで、
殺人鬼が窓の外からターゲットを見つけて室内に侵入し、
首に刃物を突き刺して殺害して逃走するまでをそのまま一気に描く、
という趣向が気に入っています。

ラストは怪物は一応退治されるものの、
本当に死んだのかは明らかでない上に、
意味ありげに少女に握られた包丁がアップになるラストなので、
どうやら更に続編も作る気は満々であるようです。

ホラーの好きな方であれば、
そこそこのお薦めです。
こういう映画を大画面で観られる機会はそう多くはないので、
ある意味貴重ではあるかも知れません。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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「スパイダーマン スパイダーバース」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
スパイダーバース.jpg
今年のアカデミー賞のアニメーション部門を受賞した、
スパイダーマンの新作アニメーション映画を観てきました。

これはスピード感に溢れた、
とてもポップで楽しい映画で、
クライマックスが予定調和的で、
単純な悪党との対決から大団円となってしまうのが、
大人の観客としては少々物足りないのですが、
トータルにはとてもワクワクしながら観ることが出来ました。

映像のクオリティは非常に高くて、
演出もとても自由度の高い面白いものです。
音楽との連携がまた良いのです。
エンドクレジットの映像だけでも、
ずっと見ていたいような気分にさせられます。
とてもとても心地良いのです。

今のSF映画は実写でもほぼCGですから、
CGアニメとの境はあまりないという気がします。
背景も演出もほぼ同一であるのですから、
後は実際の役者さんが演じるかどうかのみの違いということになり、
そうなるとむしろアニメの方が、
ミスキャストはそもそもないですし、
背景との融和度も高いので、
適しているとも言えそうです。

ある意味アニメ原作の実写映画というのは、
そもそも意味をなさない時代になっているのかも知れません。

今回の作品などは、
どう考えても、
これまでのスパイダーマンの全ての映画の中で、
最も面白くかつクオリティも高いので、
もう実写映画という枠組み自体が、
時代遅れであるようにすら感じたのです。

その昔、「ルパン三世カリオストロの城」を、
銀座の小さな映画館で封切りで観て、
あまりの面白さとクオリティの高さに仰天したのですが、
その時に近いような興奮を、
少なくともこの映画の前半には感じることが出来ました。

スパイダーマンのことを何も知らずに観ても、
特に内容に支障はありませんし、
現在のアニメーション映画の1つの到達点を示す金字塔として、
是非多くの方に観て頂きたい傑作です。

僕はアイマックスの3Dで観て、
観る前はアニメに大画面の3Dは無駄遣いかな、
というくらいに思っていたのですが、
そのぶっ飛びの高揚感は抜群で、
御覧になるのであればこちらがお薦めです。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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「ダンボ」(2019年実写版) [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ダンボ.jpg
ティム・バートン監督の手により、
ディスニーでダンボが実写化されました。

これは移動サーカスが舞台ですから、
バートン監督が好きな素材で、
かなり奇妙奇天烈なイメージの氾濫が見られるのではないかしら、
と思って映画館に足を運びました。

結果的にはそこそこは楽しめましたが、
最近のバートン作品の「今ひとつ」感が、
割とはっきり出てしまっていた、
という印象はありました。

バートンの作品は、
監督が偏愛するフリークス達が沢山登場し、
そのキャラはそれぞれに思い入れがあって魅力的なのですが、
結局それで尺を沢山取られてしまって、
対立する悪役にはあまり魅力がないので、
お話としては意外に盛り上がらないことが多いと思います。

この作品では、
ディズニー映画なのに、
ディズニーランドみたいな遊園地を経営する大富豪が敵役で、
最後はその遊園地が壊滅してしまう、
というかなり毒のある設定なのですが、
台本がかなり杜撰な感じで、
最後は勝手に自滅して遊園地を壊してしまうので、
まるで盛り上がらず脱力してしまいました。
これじゃ駄目だよね。

象が大きな耳で空を飛ぶというのも、
ビジュアルとしてとても面白そうなのに、
あまり意外性のある描写にはなっていません。

総じて同じような素材としては、
「グレーテストショーマン」の方が、
数段面白くワクワクする出来映えだったと思います。

ティム・バートンは大好きなので、
不出来な作品でも見逃せない、
というマニアの方以外には、
あまりお薦めでは出来ない作品です。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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「ブラック・クランズマン」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みのの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ブラックウラングスマンン.jpg
黒人警官が白人至上主義の秘密結社KKKに潜入捜査する、
という1979年の実話を外連味たっぷりに映像化した、
スパイク・リー監督の新作映画を観て来ました。
カンヌ映画祭のグランプリ受賞作です。

これは観る前には結構期待したのです。
スパイク・リーは嫌いではないし、
今回は社会派色は少し抑えて、
かつての黒人主演のB級活劇(ブラックスプロイテーション映画)を、
今の目線で再構成するという趣向なので、
ぶっ飛んだ面白い映画になるのではないかしら、
とワクワクしたのです。

ただ、観終わってみると、
かなりアジテーション映画に近いもので、
最後にはトランプ大統領が登場して、
トランプを人種差別主義者として糾弾する、
というタイプの作品でした。

それはそれでいつものスパイク・リー節なので、
良いと言えば良いのですが、
今回は敢くまでフィクションの世界で、
そこで完結する物語を紡いで欲しかったな、
というのが正直なところです。

映画は1979年が舞台になっていて、
1970年代前半に主に流行していた「コフィー」や「ハンマー」、
「クレオパトラ・ジャガー」などの黒人ヒーローのB級アクション映画のスタイルで、
全編描かれています。

「クレオパトラ・ジャガー」は僕は大好きで、
空手の名手の黒人の女性刑事が、
白人の悪党をボコボコにしまくるという、
ただそれだけのお話です。

それと共にこの映画は一種のアメリカ映画批判にもなっていて、
オープニングは「風と共に去りぬ」の1シーンで始まり、
この映画における「良い黒人」としてのメイドの描写などが批判されますし、
後半ではKKKの復活を後押ししたとも言われる、
グリフィスの「国民の創世」が槍玉に挙がり、
徹底的に批判されます。

お話的には黒人警官が、
まだ人種差別が残る警察署の中で、
友人となった白人警官と協力しつつ、
KKKの狂信的な白人会員が企む、
爆弾事件を未然に阻止する、
という物語が主軸になっています。

ただ、敵方のKKKが要するに「おバカの集団」として描かれているので、
主人公達にやられ放題という感じで、
アクション映画としてのスリルは皆無です。

作品中で黒人運動の指導者の演説のようなものが、
かなり時間を掛けて描かれるので、
内容もかなり過激なものですし、
何か裏の意図があるのかしらと思っていると、
結局は観客にその演説を聴かせたかった、
ということのようでした。

KKKの当時の幹部として、
今も政治家として活動している白人至上主義者の、
デビット・デュークが実名で登場し、
徹底しておちょくられるのですが、
どうやらこうしたことが、
監督としてはやりたかったことのようです。

クライマックスでは爆弾を追跡する主人公達と、
「国民の創世」を批判する黒人指導者の演説、
そしてその映画を観て喜ぶKKKの団員の姿が、
交互に描出されますが、
これはグリフィス監督が「国民の創世」や「イントレランス」で用いた、
映画の編集技術のモンタージュ理論で、
「国民の創世」批判をモンタージュで描く、
というようなひねった趣向が、
多分カンヌでは受けたのかな、
というようにも感じました。

そんな訳でもう少しアクション映画としての高揚感やサスペンス、
フィクションとして完結する世界観のようなものを期待したのですが、
実際にはそうしたものは希薄で、
監督の主張と今のアメリカの状況に対する危機感が、
生の形で描出されたような作品でした。

ちょっと期待外れでしたが、
それはこちらの期待が的外れであったためで、
映画自体の瑕ではないのだと思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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「運び屋」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前中は中村医師が外来を担当し、
午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
運び屋.jpg
クリント・イーストウッドが製作・監督・主演を務めた、
新作映画を観て来ました。

最近のクリント・イーストウッドの映画は、
本人は出演せずに実話を元にし、
上映時間は1時間半弱という短いものが多く、
別にダラダラ長ければ良いというものではないのですが、
内容的にも必要なカットが、
しっかりとは撮れていない、
という感じの不満が残るものでした。

もうイーストウッドの映画は、
こんな感じで楽しむべきものなのかしら、
と思っていたのですが、
今回は久しぶりにイーストウッド自身が主役を演じ、
上映時間も2時間弱と最近では最も長尺です。
勿論これも長ければそれで良いということはないのですが、
今回の作品については、
イーストウッド自身の芝居も良く、
内容もちょっとラストは説教臭が鼻につくものの、
場面も過不足なくしっかり撮り切っていて、
最近になく充実した作品になっていました。

これは主人公が90歳で、
家族を顧みないダメ親父という設定になっていて、
それがひょんなことから麻薬の運び屋になるのです。

イーストウッドがこうした役柄を演じるのは、
かなり珍しいと思いますが、
なかなか説得力のある渋い芝居で、
90の駄目男の最後の切ない挑戦を、
リアルに肉付けしていたと思います。
良い芝居でした。

周囲はおつきあいという感じで、
豪華キャストが脇を固めています。
捜査側の描写など、
段取り的で味気ない描写も混じりますが、
トータルにはこちらも単なるにぎやかしではない、
適材適所の熱の入った芝居で、
イーストウッドをもりたてていたのも好印象でした。

最近のイーストウッド映画としてはベストの出来映えで、
高齢者が主役の映画としても、
映画史に残る出来映えだと思います。

なかなかのお薦めです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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「翔んで埼玉」(2019年映画版) [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は祝日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
跳んで埼玉.jpg
魔夜峰央さんのギャグ漫画を、
こうした企画には定評のある竹内英樹監督が実写映画化し、
二階堂ふみさん、GACKTさん、伊勢谷友介さんという、
魅力的かつ濃いキャストが顔を揃えた、
「翔んで埼玉」を観て来ました。

これはなかなか楽しい作品ではあるのですが、
物語的にはあまりひねりがなく、
トータルには少々退屈を感じました。

ディテールは仰々しくて面白いのですが、
ラストは都知事の不正を息子(?)が暴く、
というような形になり、
あまりに予定調和的で脱力してしまうのです。

また悪の元締め的な都知事役を、
中尾彬さんが演じているのですが、
失礼ながらラスボスとしては役不足と感じました。
中尾さんはどうしても小物感(失礼!)が漂うので、
「アウトレイジ」で威張っているのに途中であっさり粛正される、
というくらいの役柄がベストフィットだと思います。

そんな訳で個人的にはあまり乗れなかったのですが、
劇場は中高生中心にお客さんで賑わっていて、
埼玉をdisる台詞で笑いが起こっていましたから、
これはこれで成功だったのではないかしら、
下手に物語を複雑化せずに、
単純なお話に終始したことも、
緻密な狙いであったのかも知れません。

キャストではGACKTさんは想定通りのお芝居で、
伊勢谷友介さんは風格は充分ですが、
お芝居はややおとなしくて、
「ジャンゴ」の時のような狂気はありませんでした。
二階堂ふみさんはあっぱれと言って良い怪演で、
彼女のお芝居が個人的には一番のごちそうでした。
ただ、若手一番の演技派である彼女が、
こんなお芝居でいいのでしょうか?
ちょっと疑問を感じないでもありませんでした。
余計はお世話ですね。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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