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「貞子」(2019年公開版) [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
貞子.jpg
日本のホラーの歴史を塗り替えた傑作「リング」の、
20年ぶりの正統的な続編として、
中田秀夫監督による「貞子」が今公開されています。

「リング」は原作ものの映画ですが、
テレビから飛び出す貞子というのは映画の創作で、
これが予想外の人気となったので、
元々「リング」は続編の「らせん」と同時に公開され、
原作に近い黙示録的世界が描かれていたのですが、
翌年に貞子をフィーチャーした「リング2」という、
オリジナルの2作目に繋がったのです。
「リング」の続編は原作に近い「らせん」と、
原作とは無関係の「リング2」があって、
お互いにパラレルワールドのように別々の世界観という、
おかしなことになったのです。

その後の関連作は、
この「リング2」を起点として創作されています。

「女優霊」と「リング」を観ると、
中田秀夫監督はホラーの天才ではないかしら、
というように思えるのですが、
「リング2」はそれほど怖くもなく、冴えているようなところもなく、
既に「おやおや」というような感じがありました。

その後の「仄暗き水の底から」というのも、
「怖くしよう、怖くしよう」という感じが空回りしていて、
あまり怖くも面白くもなく、
「こいつ、ひょっとしたらダメなんじゃないか」と思いました。
決定的だったのは、「劇場霊」という、
とんでもない駄作を見たことで、
その演出の素人以下の凡庸さには、
呆然とするしかなかったのです。

中田監督の今回の続編は、
そんな訳であまり期待は出来ないな、
と思いながらも、
そうは言っても「リング」の正統的続編として、
監督だって意地があるのではないかしら、
と期待も少し持ちながら、
無理をして夜中のMX4Dでの公開に足を運びました。

観た感想としては、
まあ大したことはなかったのですが、
予想していたほど酷くはなかったという印象でした。

これね、冒険は何もしていないのです。
極めて保守的で、テレビから出て来る貞子とか、
驚愕の表情で死ぬ女性とか、映像に映り込むサブリミナルの髑髏とか、
過去作のアレンジを露骨にやっています。
映像もそれらしい質感にしていて、
もう呪いのビデオでは通用しないので、
You tubeを持って来ているのですが、
そこからの新しい展開みたいなものはないのです。
最後も極めて予定調和的に終わります。

貞子は…もうちっとも怖くはないですね。
監督自身もう貞子を怖がろうという気持ちはないようで、
そのハリボテ感はかなり辛いところです。

唯一「リング」「リング2」に出演している佐藤仁美さんが、
もう少し怪演してくれるかと期待したのですが、
あまりそうした感じではなかったですね。
これも残念です。

そんな訳でかなりガッカリではあったのですが、
こうした物が好きではあるので、
大きなスクリーンで動く椅子でホラーを観られたことは、
それだけで満足ではあったのです。

マニアのみにお勧めです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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