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コーヒーの生命予後への効果(2019年日本のメタ解析) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

今週の木曜日(18日)は臨時で休診となります。
受診予定の方はご注意下さい。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
コーヒーの健康効果日本のメタ解析.jpg
2019年のPreventive Medicine誌に掲載された、
コーヒーの健康効果についての論文です。

コーヒーはカフェインを含み、
常用性のある飲み物ですが、
その一方で抗酸化作用のある生理活性物質を、
多く含むという報告などもあり、
また最近ではコーヒーを飲む人の方が、
総死亡や心血管疾患のリスクが低下する、
という報告が複数存在しています。

その代表的なものは、
2012年のNew England…誌の論文で、
以前記事でご紹介したことがあります。

40万人以上の健康調査において、
コーヒーを沢山飲む人の方が、
1割程度総死亡のリスクが低下した、
という結果になっています。

日本の疫学データも2015年に論文化されていて、
例の有名なJPHC研究の解析ですが、
矢張り総死亡のリスクが1から2割低下した、
とする結果になっています。

こうした知見からは、
コーヒーには何らかの健康保持作用が、
あるのではないかということが示唆されますが、
日本においても複数の疫学データが存在していて、
その結果は総死亡などにおいてはほぼ一致しているものの、
個別の死亡リスクにおいては違いもあり、
また生命予後に良い影響を与えるコーヒーの上限量についても、
1日6杯以上でもリスクは低下するというものがある一方で、
5杯以上ではむしろリスク増加に繋がる、
というような報告もあって一定していません。

今回の研究は日本で行われた主な8つのコホート研究のデータを、
まとめて解析したもので、
男性144750人、女性168631人を、17年という長期間観察するという、
日本の疫学データとしては非常に大規模なものです。

その結果、1日5杯までのコーヒーの摂取は、
男女共に総死亡のリスクを低下させる効果が認められ、
その効果は5杯以上の摂取では減弱していました。

男女別の解析においては、
癌による死亡のリスクとコーヒーの摂取量との間には、
明確な関連は認められませんでした。
心臓病や脳卒中、呼吸器疾患などによる死亡リスクについては、
男性においては1日5杯程度までリスクの低下が認められましたが、
女性では1日1から2杯のコーヒーで心臓疾患による死亡リスクは低下したものの、
1日5杯以上では逆にリスクの増加が認められました。

このように、
トータルでは多くの病気による死亡のリスクは、
コーヒーを1日1杯は飲まない人と比較すると、
1杯以上飲む人で低下し、
概ね1日3から4杯でリスク低下は最も大きくなりますが、
5杯を超えると低下は明瞭ではなくなるようです。

これは日本人のみの大規模データである点に意義があり、
コーヒーは1日3から4杯くらいまでが適量という、
これまでの結果を支持するものだと言って良いと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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