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腕立て伏せ可能回数と将来の心血管疾患リスクとの関連について [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
腕立て伏せと健康.jpg
2019年のJAMA Network Open誌に掲載された、
腕立て伏せの出来る回数とその後の健康との関係を検証した、
ちょっと面白い論文です。

心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の危険因子としては、
高血圧や糖尿病、喫煙などが有名ですが、
筋力などの基礎体力も重要な要素であるという指摘もあります。

以前ご紹介した論文では、
握力の数値が生命予後や心血管疾患のリスクと、
関連しているという報告もありました。

今回の研究はアメリカ、インディアナ州で、
18歳以上の男性消防士、1562名を対象として、
そのうちの1104名の腕立て伏せの可能回数を、
その基礎体力の指標として登録時に測定し、
10年間の経過観察を行なっています。

その結果、
経過観察期間中に37件の心血管疾患が発症し、
腕立て伏せの可能回数が多いほど、
心血管疾患の発症リスクが低くなる、
という関連が認められました。

腕立て伏せの可能回数を5つに分けた解析では、
10回未満と比較して、
40回以上可能であった群では、
心血管疾患のリスクが96%(95%CI: 0.01から0.36)
有意に低下していました。

これは消防士さんのデータで、
比較的若い人が主体なので、
実際に発症した病気の事例も少なく、
一般の方にそのまま当て嵌まる知見ではありませんが、
簡単に測定可能な体力の指標が、
ここまで大きく心血管疾患の予後に関連している、
という結果は大変興味深く、
今後より幅広い対象者において、
同様の検証が行われることを期待したいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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