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暗いところで本を読むと目が悪くなる、は本当か? [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。

今日はこちら。
近視のレビュー.jpg
2002年のBritish Medical Journalに掲載された、
近視についてのレビューです。

どうしてこれを取り上げたかと言うと、
「暗いところで本を読むと目が悪くなる」
という良く言われる健康情報が、
事実であるかどうかの検証の材料の1つとしてです。

暗いところで本を読むと視力が低下する、
というのは、
昔からよく言われていることですが、
最近ではネットなどで検索すると、
その考えは誤りである、
書いてあることがしばしばあります。

ただ、そうした記事に目を通しても、
その根拠が書かれていることはまずありません。

色々調べてゆくと、
こちらに行き当たりました。
医療の7つの迷信.jpg
これは2007年のBritish Medical Journal誌の、
一般向けの解説記事ですが、
「医療の7つの迷信」として、
医療者にも信じられているけれど、
実は間違っている、
という医療常識を7つ紹介して解説を加えているものです。

この7つのうちの1つが、
「暗いところで本を読むと目が悪くなる」です。
そして、その解説の中で引用されている資料のうちの1つが、
最初にご紹介した記事なのです。

その記事によると、
暗いところで本を読んだり、
動いている電車の中で本を読んだりすることは、
文字に焦点を合わせることが難しいので、
目の調節機能に負担が掛かり、
疲れ目の原因となることは事実です。

ただ、複数の眼科医の見解をまとめた資料などによると、
その影響はあくまで短期的なもので、
それにより持続的な影響が生じる可能性は低い、
というのが最近の一般的な見解なのです。

その一方で最初にご紹介した近視のレビューでは、
小児期に暗いところで本を読んだり、
電車の中で本を読んだり、
また至近距離で物を見るような習慣が、
近視の進行の要因となる可能性がある、
という記載があります。

従って、一般的には、
暗いところで本を読んでも、
目が疲れるだけで大きな問題はないのですが、
お子さんの時期のそうした行為は、
近視の進行に繋がる可能性は否定出来ない、
というのが現状の科学的事実と、
そう考えて間違いはないようです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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