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2017年の映画を振り返る [映画]

新年おめでとうございます。

北品川藤クリニックの石原です。

今年もよろしくお願いします。

今日は昨年観た映画を振り返ります。
昨年はそれまでより沢山の映画を観ました。
昨年映画館で観た映画がこちらです。

1.ローグ・ワン
2.ドント・ブリーズ
3.ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
4.沈黙 サイレンス
5.ドクター・ストレンジ
6.エリザのために
7.ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち
8. 湯を沸かすほどの熱い愛
9.相棒Ⅳ 首都クライシス
10.たかが世界の終わり
11.スノーデン
12.リップヴァンウィンクルの花嫁
13.愚行録
14.ラ・ラ・ランド
15. ナイスガイズ!
16.コクソン
17.クーリンチェ少年殺人事件(リバイバル)
18.キングコング 髑髏島の巨神
19.ムーンライト
20.わたしは、ダニエル・ブレイク
21.ゴースト・イン・ザ・シェル
22.はじまりへの旅
23.午後8時の目撃者
24.T2トレインスポッティング
25.追憶
26.無限の住人
27.スプリット
28.カフェ・ソサエティー
29.メッセージ
30.美しい星
31.光(河瀬直美監督)
32.ゴールド 金塊の行方
33.LOGAN ローガン
34.22年目の告白
35.20thウーマン
36.めがみさま
37.セールスマン
38.ハクソーリッジ
39.忍びの国
40.パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊
41.ライフ
42.マンチェスター・バイ・ザ・シー
43. 彼女の人生は間違いじゃない
44.銀魂
45.君の膵臓をたべたい
46.トランスフォーマー 最後の騎士王
47. 海辺の生と死
48. エル
49. 戦争のはらわた(リバイバル)
50. 追想(リバイバル)
51. ダンケルク
52. 三度目の殺人
53. 散歩する侵略者
54. パターソン
55. ユリゴコロ
56. アウトレイジ最終章
57. ナラタージュ
58. 新感染
59. 愛を綴る女
60. ブレードランナー2049
61. セブン・シスターズ
62. ジグソウ ソウ・レガシー
63. 彼女がその名を知らない鳥たち
64. ゲット・アウト
65. エンドレス・ポエトリー
66. イット それが見えたら終わり
67. スターウォーズ最後のジェダイ
68. DESTINY 鎌倉ものがたり
69. 勝手にふるえてろ

以上の69本です。
結構見逃している作品も多いのですが、
単館ロードショーで短期間で終了するような映画については、
なかなか仕事の合間に観るのは難しいのが実際です。
日本映画をなるべく多く観たいと思っていて、
23本観ているので昨年よりは多いのですが、
洋画より更に補足は難しいですね。

良かった5本を洋画と邦画とに分けて、
エントリーしてみます。
2017年に公開された新作に限っています。

それではまず洋画編です。

①パターソン
http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2017-09-30
2017年に本当に観て良かったと思えた1本です。
ジャームッシュにしてなし得たわびさびの極地とでも言うのか、
人生の素晴らしさと哀感と切なさの全てが、
平凡な詩が友達のバス運転手の、
ある一週間の生活の中に描かれています。
鑑賞後の少しだけ生まれ変わったような爽やかさは、
ちょっと他に比較するものがありません。

②はじまりへの旅
http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2017-04-16-2
ヒッピームーブメントのような思想に囚われた夫婦が、
人里離れた山の中で、
独自の教育で子供達を育てているのですが、
母親が精神を病んで病院で亡くなり、
その母親の死体を取り戻そうと、
父親と沢山の子供達が山を下りて都会に出て来ます。
過去の思想と現実が対峙するという物語で、
日本で言えば学生運動の頃に山に籠もった夫婦が、
自分の子供達を革命戦士に育てている、
というような話です。
かなりシビアで奥の深い物語なのですが、
コミカルな娯楽性もあり、
ロードムービー的な魅力もあって、
最後まで先の見えない展開にも心が惹かれます。
難しい素材に意欲的に取り組んだ力作だと思います。

③ムーンライト
http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2017-04-02
米アカデミー賞作品賞の受賞作で、
アカデミー賞は受け付けないことが最近は多いのですが、
この作品は繊細で詩的で叙情的な黒人映画で、
3人のキャストが同一人物の3つの時代を演じるのですが、
そのオムニバス的構成が成功しています。
ラスト夜の砂浜で少年の振り返る視線だけで、
全編が締め括られるという引き算の演出が巧みで、
その視線が長く心に残ります。
アメリカ映画らしからぬ粋な作品でした。

④エンドレス・ポエトリー
http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2017-12-09
ホドロフスキーの自伝的なファンタジー
「リアリティのダンス」の正統的続編です。
自分の青春を延々とドラマにして、
主人公もその父親も自分の子供に演じさせ、
自分自身も登場して過去の自分にアドバイスするという、
究極の自己愛中毒者の映画ですが、
こういうものもあって良いと思います。
フェリーニや寺山修司が好きな人には絶対の贈り物ですし、
ラテン・アメリカならではの、
狂騒的でドロドロした洗練とは無縁のエネルギーと、
豊穣で奇怪なイメージの氾濫が魅力です。

⑤ブレードランナー2049
http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2017-10-29
ブレードランナーの30年ぶりの続編で、
スターウォーズへのハリソン・フォード再登場も感涙ものでしたが、
この作品へのハリソン・フォードの出演も、
なかなかの感動でした。
前作もノワールでしたが、今作も生粋のノワールで、
こうしたものが好きな方には、
美しい映像を含めて見応えのある作品だったと思います。
ラストの雪の中のライアン・ゴズリングは素敵でしたし、
孤独なレプリカントがAIの女性と恋をする、
というのも何かグッと来るのです。
悪女のシルビア・ホークスも素敵でした。
監督の新鋭ドゥニ・ビルヌーブは「メッセージ」も良かったですし、
今一番の注目株だと思います。
スケール感があって語り口が詩的で、
ラストの静かな感動が心に染み通ります。
今年は映像美が圧倒的な作品が多かったのですが、
アイマックスの画面を使いこなした美しさでは、
「ダンケルク」とこの「ブレードランナー2049」が双璧と感じました。

今年は「ゴールド 金塊の行方」など、
他にも良い作品がありました。
ウディ・アレンの「カフェ・ソサエティー」も良かったですね。
またホラーは「ゲット・アウト」「イット それが見えたら終わり」、
「ジグソー ソウ・レジェンド」など面白い作品の多い、
なかなかの当たり年だったと思います。

それでは次は邦画の私的ベストです。
「湯を沸かすほどの熱い愛」と、
「リップヴァンウィンクルの花嫁」は、
これを入れればベスト1と2に文句なしの傑作ですが、
鑑賞したのは2017年でも公開は2016年なので、
以下のベストからは外してあります。

①勝手にふるえてろ
http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2017-12-30
年末に観て惚れ込んだ1本です。
松岡茉優が抜群に魅力的で、
妄想系女子が現実と幻想を象徴する、
2人の男の間で揺れ動くというドラマが、
とても説得力を持ってコミカルかつ感動的に描かれていました。
個人的には原作より数段レベルの高い映画化であったと思います。
本当に愛すべき傑作です。

②彼女がその名を知らない鳥たち
http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2017-11-19
沼田まほかるさんの素晴らしいミステリーを、
白石和彌監督がほぼ忠実に映画化した作品で、
2017年には他にもまほかるさん原作の映画はありましたが、
この作品が質的には一番であったように思います。
キャストも主役の蒼井優さんが素晴らしく、
作品世界を見事に実体化していました。
ほぼ満足のゆく映画でしたが、
ラストの処理は原作のシャープさと比較すると、
ゴタゴタと中途半端に複雑化していて、
失敗であったように思います。
それだけがとても残念です。

③散歩する侵略者
http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2017-09-24
前川知大さんのイキウメでの代表作の1つを、
黒沢清監督が映画化しました。
一体どんな映画になるのだろうと思ったのですが、
現代社会に通底する不安感をすくい上げながら、
全体としては50年代のアメリカによくあった侵略SF映画のテイストで、
スラプスティックな雰囲気もある怪作に仕上げていました。
正直エイリアンが人間の愛という観念を盗んで苦しむ、
という設定は恥ずかしい気がしますし、
ラストのハッピーエンドも、
あまりに絵空事で目を伏せてしまうような感じがあるのですが、
映像の破壊力はさすが黒沢清監督で、
見応えは抜群でした。
カルトだと思います。

④三度目の殺人
http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23
是枝裕和監督の珍しいオリジナルのサスペンスで、
主演の福山雅治さんの芝居がなかなか良く、
広瀬すずさんも役柄にはピタリと嵌まっていました。
正直何故今このテーマ?という感じはするのですが、
完成度は高く、十字路で終わるラストなども、
ゾクゾクする感じがありました。

⑤光(河瀬直美監督版)
http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2017-06-17
とても個性的な我が道を行く映像作りの河瀬直美監督の新作で、
永瀬正敏さんが視力低下に苦しむカメラマンを演じ、
水崎綾女さんが、
映画の音声ガイドの制作を携わる女性を演じて、
感覚や思い出、家族を喪失した者同士が、
その欠落を補うように、
惹かれ合う様を描きます。
非常に個性的で河瀬さんしか描きようのない世界で、
安易な感情移入は受け入れてくれませんし、
ただただ見続けるしかない、
という感じの映画です。
ですから面白いとはとても言えないのですが、
主人公の2人が思い出の場所で夕空を見るところなど、
長く心に残る映像の浸透力があります。

これ以外にももう1本の「光」や「月と雷」、
4時間の怪作「いぬむこいり」など、
観たい映画は色々とあったのですが、
日本映画は油断しているとひっそり公開されてすぐに終わってしまうので、
なかなかタイミングが合わないのが困ります。
今年はもう少し効率の良い観方が出来ればと思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良いお正月をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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