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メトホルミンの体重減少維持効果 [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
メトホルミンの体重減少効果.jpg
2019年のAnnals of Internal Medicine誌に掲載された、
メトホルミンの長期使用による体重減少維持効果を、
運動や食事などの生活改善指導プログラムと比較した論文です。

先日話題にしたように、
日本人などのアジア人種においては、
皮下脂肪に中性脂肪を蓄える能力が低く、
結果として内蔵脂肪がそれほど多くなくても、
血液中の遊離脂肪酸の上昇から、
インスリン抵抗性が生じ、
糖尿病の発症に繋がるという、
痩せ型の糖尿病が多いという仮説があります。

ただ、世界的には2型糖尿病と肥満はほぼ意味で、
糖尿病は肥満による病気というのが一般的な認識です。

それでは、肥満で糖尿病予備群(前糖尿病)の状態の人に対して、
どのような介入をすれば、
体重減少を実現し維持出来るのでしょうか?

今回の臨床研究では、
肥満者の体重減少とその維持に、
どのような方法が有効であるのかを検証する目的で、
3234名の前糖尿病で肥満のある対象者をくじ引きで3つの群に分けると、
第1群はメトホルミンを使用し、
第2群は生活改善の指導のみを行い、
第3群は偽薬を使用して、
1年間の介入を行い、
その後は15年の長期の観察期間をおいています。

その結果、
1年の介入終了の時点で、
メトホルミン使用群の28.5%、
生活改善強化群の62.6%、
偽薬群の13.4%が5%を超える体重減少を達成していました。

そして、その後6から15年の観察期間において、
メトホルミン群の6.2%、生活改善強化群の3.7%、
偽薬群の2.8%が体重の維持に成功していました。

このように、1年間という期間においては、
メトホルミンより生活改善の強化が体重減少に有効でしたが、
その後の体重減少の維持においては、
メトホルミンの治療が最も有効でした。

メトホルミンの使用は、
2型糖尿病の基礎薬としてばかりでなく、
体重減少の維持においても一定の有効性が認められた、
といって良いようです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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