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地中海ダイエットの健康効果(2018年アメリカの検証) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
地中海ダイエットの効果.jpg
2018年のJAMA Network Open誌に掲載された、
地中海ダイエットの健康効果についての論文です。

地中海ダイエット(Mediterranean Diet)というのは、
ギリシャなど地中海地方の伝統的な食事パターンのことで、
その内容は必ずしも報告や研究で一致している訳ではありませんが、
ナッツやオリーブオイルを多く摂り、
野菜や果物、魚を多く摂り、
赤身肉な加工肉はあまり摂らない、
というような特徴は一定しています。

この地中海ダイエットに、
心血管疾患を予防する効果があり、
生命予後にも良い影響を与えるということは、
多くの精度の高い臨床試験や疫学データにおいて、
ほぼ実証されている事実です。

ただ、実際に地中海ダイエットの何が、
こうした健康への影響の原因になっているのかについては、
これまであまり実証的なデータがありませんでした。

今回の研究では、
アメリカにおいて一般住民(女性)を対象とした大規模な疫学データを活用して、
地中海ダイエットの心血管疾患予防効果を再検証すると共に、
炎症マーカーや血圧、インスリン抵抗性などの因子と、
その予防効果との関連を検証しています。

トータルで25994名の女性を最長で12年間経過観察し、
地中海ダイエットはどの程度のレベルで実施しているかによって、
低実践度と中実践度、そして高実践度に分けて比較しています。

地中海ダイエットの定義は様々ですが、
今回の研究に関しては、
野菜(芋類を除く)、果物、ナッツ、全粒穀物、豆類を多く摂取していること、
不飽和脂肪酸が飽和脂肪酸より比率的に多いこと、
1日5から15グラム程度のアルコールを摂取していること、
赤身肉や加工肉の摂取量が少ないこと、
以上がポイントとして計算されています。

その結果、
地中海ダイエット低実践群と比較して、
中実践群では23%(95%CI: 0.67から0.90)、
高実践群では28%(95%CI:0.61から0.86)、
心血管疾患リスクが有意に低下していました。

この地中海ダイエットによる心血管疾患の予防効果と、
各種の心血管疾患と関連する因子の変化との関連をみたところ、
最も関連が認められたのは炎症反応で、
その低下によりダイエットの効果の29.2%が説明可能でした。
次に血糖やインスリン抵抗性との関連が大きく、
27.9%が説明可能でした。

このように、
地中海ダイエットに心血管疾患の予防効果があることは、
おそらく間違いがなく、
それはインスリン抵抗性や炎症反応の低下など、
通常指摘されている心血管疾患のリスクを、
低下させることによっている可能性が高いと想定されました。

ただ、このメカニズムの部分に関しては、
まだ多分に仮説の域を出ないもので、
どの成分が重要であるのかを含めて、
今後の検証が必要なように思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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