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「魔界転生」(2018年堤幸彦演出舞台) [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

クリニックは本日から年末年始の休診に入っています。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら、
魔界転生.jpg
山田風太郎の忍法時代劇の傑作「魔界転生」が、
日本テレビ開局65年記念舞台として、
マキノノゾミさんの脚本で堤幸彦さん演出で上演されました。

もう公演は終わっていますが、
その本年11月の明治座の公演に足を運びました。

これは高校生の時に原作を読みました。
山田風太郎さんは多彩な作品を書かれていて、
ミステリーの「十三角関係」などはとても好きなのですが、
忍法帳としてはこの「魔界転生」が抜群で、
とてもワクワクと読んだことを今でも覚えています。

これは柳生十兵衛を主人公にして、
彼がその全盛期の違う宮本武蔵や父親の柳生但馬守宗矩と、
それぞれの全盛期の状態で対決する、
という架空対戦ものなのですね。
それを成立させるために、
女体を借りて復活するという魔界転生という妖術を用い、
史上最強の剣豪軍団と我らが十兵衛の血湧き肉躍る戦いが描かれるのです。

1981年と2003年に映画化されていて、
1981年版はテレビで見ましたが、
正直原作の良さは殆ど打ち消されたような、
深作欣二風アクション映画になっていました。

今回の舞台版は、
どちらかと言えば原作より映画を原作としている印象で、
時代の違う剣豪が魔界転生でリセットされ、
最盛期の力で勝負する、
という基本設定の部分があやふやになっていました。

今回の舞台は端的に言えば、
劇団☆新感線の上演する舞台の世界を、
堤幸彦さんが職人芸で再現するという感じの代物で、
格別新しい趣向はなく、
テレビの番宣などで盛んに取り上げられていた、
3D映像とのコラボという代物は、
目を細めればそう見えるかな、
と言うレベルのお寒い仕掛けでした。

キャストはなかなか豪華で、
主役の十兵衛役の上川隆也さんは、
堂々とヒーローを演じていてなかなかですし、
天草四郎の溝端淳平さんも頑張っています。
そして何より素晴らしいのが、
柳生但馬を演じた松平健さんで、
上川さんと松平さんの対決が、
芝居としては全編のクライマックスです。

全体に新感線の同じような作品と比較すると、
テンポはまったりとしていて、
メリハリやスピード感には乏しいのですが、
それが却って見やすいという感じはします。
松平健さんに今以上のテンポを要求すれば、
その良さを殺してしまうと思いますし、
これが随所に配慮した、
大人の演出と言えるのかも知れません。

そんな訳であまり乗れない観劇だったのですが、
それなりにプロの仕事を感じて、
劇場を後にすることは出来たのでした。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い年末をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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AF冠者

今年1年も有為な記事をお忙しい中を有難うございました。
多くの方の心のよりどころとなったと思います。
来る年もよろしくお願い申し上げます。
by AF冠者 (2018-12-30 09:25) 

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