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妊娠中のn3脂肪酸摂取の胎児への効果 [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
n3脂肪酸の妊娠中の効果.jpg
2018年のBritish Medical Journal誌に掲載された、
n3脂肪酸のサプリメントを妊娠中に使用した場合の、
お子さんの健康への効果についての論文です。

n3脂肪酸はω3系脂肪酸とも呼ばれ、
青身魚の脂などに多く含まれる、
EPAやDHAなどの成分のことです。

この脂肪酸は健康への良い影響のあることが知られていて、
心血管疾患の予防効果のあることが、
多くの疫学データと一部の介入試験のデータで認められ、
最近ご紹介したものでは、
ストレスに対する不安を軽減するような作用も、
確認されています。

更に多くの疫学データや、
一部の介入試験のデータで確認されていることとして、
このタイプの脂肪酸を妊娠中や授乳期に多く摂ると、
生まれて来る赤ちゃんの体格が大きくなることも知られています。

しかし、これが一時的な現象であるのか、
その後の赤ちゃんの発達にも影響を与えるものなのか、
妊娠中と授乳期の摂取の、
どちらが主に影響をしているのか、
といった点についてはまだデータは不足しています。

そこで今回の研究では、
デンマークにおいて736名の妊娠女性を登録し、
くじ引きで2つの群に分けると、
本人にも担当者にも分からないようにして、
一方は総量2.4グラムのn3脂肪酸のカプセルを、
もう一方はコントロールとしてオリーブオイル入りのカプセルを、
妊娠24週から出生時まで継続的に使用して、
生まれた赤ちゃんの体格やその後の発達を、
6歳まで継続して観察しています。

最終的にデータが比較可能であったのは、
両群併せて523名です。

その結果、
6歳の時点でデキサ法を用いて計測した体格は、
除脂肪体重(主に筋肉量)と骨塩量が、
いずれもn3脂肪酸摂取群でコントロールより有意に高く、
脂肪の比率はコントロールと差がありませんでした。

その結果をまとめた図がこちらです。
n3脂肪酸の妊娠中の効果の図.jpg

要するに妊娠中のみの母体へのn3脂肪酸の補充が、
その後6歳に至るまでのお子さんの体格に影響をして、
その体格を大きくするけれども、
肥満のような脂肪の多い状態にはしない、
という結果になっています。

これが必ずしもお子さんのその後の健康に、
良い影響を与えるとは限らない、
という点には注意が必要ですが、
妊娠中のお母さんの食事が、
お子さんの体格に重要な影響を与えることは、
どうやら間違いがないようです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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