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「累 かさね」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
かさね.jpg
松浦だるまさんの人気コミックスを、
職人タイプの佐藤祐市さんが監督し、
人気者の土屋太鳳さんと芳根京子さんが主演した、
ホラースリラー映画を観て来ました。

楳図かずおの「洗礼」みたいな話ですが、
「デスノート」的テイストが取り入れられ、
もっとスタイリッシュで今風です。

これはちょっと拾いもの、といった感じの映画でした。

長大なコミックスの、
第3巻の途中までのほんの入り口の部分だけを、
それも人物関係などをより整理して、
ニナと累という「魔法の口紅(笑)」で顔が入れ替わる2人の女性の、
因縁と対立のみに絞って、
シンプルに映像化したことが成功しています。

ただ、ラストは舞台の終演で、
無理矢理終わり感を出しているのですが、
あらゆることが決着しないままですから、
ちょっと苦しいな、という感じはしました。

フジテレビ印の映画で、
スタッフもその多くはテレビドラマ出身ですから、
クオリティもテレビドラマの水準を、
大きく出るものではありません。
ただ、テレビドラマと映画の違いも良く心得ているので、
テレビの連続ドラマのように、
スピード感と密度と先延ばしで乗り切るのではなく、
より物語の構造をシンプルにして、
少数の登場人物を掘り下げることにより、
また別の世界を成立させています。

美と醜の相克を、
「ガラスの仮面」的な演劇成り上がりストーリーと、
絡ませた辺りがアイデアの面白さで、
原作より演劇の場面が多く、
前半はチェホフの「かもめ」、
後半はワイルドの「サロメ」が、
比較的忠実に上演されてストーリーに絡まります。
顔の瞬時に入れ替わる映像表現も、
そう目新しいことをしているという訳ではないのですが、
なかなか自然に出来ていました。

主役2人はなかなかの熱演で、
テレビドラマではあまり見せない顔を、
見せているという点も良いと思います。
累の母親役の檀れいさんが、
怪物的で不気味な伝説の大女優を、
それらしく演じていて凄みがありました。
檀さんはこうしたものが良いと思います。

総じてもう少しグロテスクで先鋭的にして欲しかったと思いますが、
一般向けの映画としては、
かなり無難な着地をしていて、
退屈なく観ることが出来る映画です。

もしお時間があればどうぞ。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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