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ビタミンC濃度と健康(2018年中国の疫学データ) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
ビタミンCと健康.jpg
2018年のJ Epideminol Community Health誌に掲載された、
血液のビタミンC濃度と健康との関係についての論文です。

ビタミンCは強い抗酸化作用を持ち、
風邪予防にも対象者をアスリートなどに限ったデータですが、
一定の予防効果が確認されています。
ビタミンCを多く摂ると胃癌などに罹りにくいとする報告はあり、
ノーベル賞受賞者のポーリング博士が推奨して以来、
大量のビタミンCをを点滴すると言う治療が、
その後の検証では否定的な見解も多いのですが、
今でも一部で施行されています。

それでも、一時の過熱していた時期と比較すると、
ビタミンCの健康への効果は、
やや懐疑的に言われることが最近では多いようです。

ビタミンC濃度は一般臨床においても、
測定することは可能ですが、
検体をすぐに分離して測定しないと、
正確な値は得られないので、
クリニックレベルで測定することは、
あまり実際的ではないのが実状です。

ただ、ビタミンCの欠乏が壊血病など、
病気の原因となることは事実で、
軽度の欠乏や通常の基準値の下限に近いという軽度の低下が、
健康上の問題に結び付くのではないか、
という考え方もまだ実証はされないままに、
一部の専門家の間に根強く残っています。

今回の研究は中国における疫学データで、
53から84歳の948名を登録してビタミンCの血液濃度を測定し、
中間値で13.4年という長期の経過観察期間における、
その生命予後との関連を検証しています。

その結果、
一般に言われる基準値内であっても、
血液のビタミンC濃度が低いほど、
総死亡のリスクも、
心疾患や癌による死亡リスクも、
それぞれ有意に増加していました。

今回の検証においては、
ビタミンC濃度が基準値内であっても低めであることで、
対象者の生命予後には有意な悪化が生じていて、
これだけでビタミンC濃度の軽度な低下が、
健康上の問題であるとは言い切れないのですが、
今後他の地域においても、
同様の検証を期待したいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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