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突然死をどう防ぐか? [仕事のこと]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今日は水曜日なので、
診療は午前中で終わり、
午後は産業医の面談に廻る予定です。

今日もいつもより早い更新になります。

今日の話も、
昨日と同じ先生からお聞きした話を元にしています。

人間には必ず死がやってきます。

死にはじわじわとした緩慢な死と、
所謂「突然死」というような、
急な死とがあります。

人間はその生涯でたった一度の死しか、
体験することは出来ないので、
そのどちらの死が良いのか、
というような比較は、
実際にはあまり意味のあることではありません。

ただ、一般には、
特にご病気のない多くの皆さんは、
「死ぬならポックリ死ぬのがいい」
のような言い方で、
「突然死」を望むような発言をしています。

しかし、実際には、
2人の子どもさんがまだ小学生で、
人生の伴侶としての妻のいる、
40歳代のお父さんが、
楽しみで参加したマラソン大会で、
走り終えた直後に心臓が停止し、
救急処置の甲斐もなく、
そのまま帰らぬ人になったとすれば、
ご家族の喪失感と悲しみとは、
底の知れない闇のように深く、
「ポックリ死んで良かったね」
などと言う人がいれば、
強い非難を浴びることは間違いがありません。

つまり、
急死も緩慢な死も、
死である以上、
その周囲に与える悲しみの総和には、
違いはないもののように思いますし、
その本人が楽かどうかというのは、
後から確認することは出来ないのですから、
単なる気分の問題でしかない訳です。

さて、
緩慢な死は、
概ね引き延ばすことは出来ても、
止めることは出来ませんが、
突然死はある程度その原因を予測することにより、
ある程度の予防措置を講ずることが可能です。

従って、
以下その点をまとめてみます。

勿論、
「俺はポックリ死にたいのだ」
という主義の方は、
ご参考にされないで結構です。

突然死の多くは、
実際には心臓に起因する心臓死です。

概ね致死的な不整脈や、
心臓を栄養する血管の根元が詰まることによる、
心停止のために、
急死に至るのです。

この原因として、
男性45歳以上、女性55歳以上では、
動脈硬化による病気を考える必要があり、
それより下の年齢では、
主に肥大型心筋症という生まれ付きの心臓の病気と、
ウイルス感染などに伴い起こる、
心筋炎という病気を考える必要があります。

突然死の原因になる動脈硬化性の病気は、
血液がドロドロになることによる血栓が、
心臓の大事な動脈に詰まることです。

要するに心筋梗塞です。

こうした現象は、
概ね脱水状態や無理な運動、
仕事に無理を重ねた過労などによって用意され、
ある時突然に発作が起こります。

発作を予測することは不可能で、
心停止を来たすような場合には、
急に目の前が真っ暗になり、
その場に倒れると数秒のうちには意識が遠のきます。

ここで対処として可能性があるのは、
ニトロを常に携帯しておき、
それを即坐に舐めることです。
更には大きく息を吸って、
何度か強く咳き込みを繰り返します。

これを咳心肺蘇生と言い、
自分で自分の心肺蘇生を可能にする、
おそらく唯一の方法です。

大きく咳き込みをすると、
胸に圧力が掛かって、
心臓マッサージをした時のように、
胸の前が少し凹みます。

これが心臓マッサージに似た効果を示し、
うまくすれば、
心臓が止まっていても、
1~2分の間は、
意識を失わずに済むと言われています。

その間に、
周囲に助けを求めます。

肥大型心筋症は、
心電図の検査で異常が見付かります。
心電図で心臓の筋肉の肥大を疑わせる所見のある時は、
常にその病気の存在を念頭に置き、
絶対に精密検査は欠かさないようにします。
無理な運動はせず、
運動をした直後は、
急に止まらず、
必ずクールダウンを心掛けます。

多くの運動に関わる突然死は、
運動の直後に起こっています。

付近にAEDのない場所で、
運動をすることは極力避けます。

心筋炎による突然死は、
頻度としては多いものです。
お子さんにも起こります。

風邪を引いた時は、
心筋炎が一定の確率で、
必ず起こります。

風邪は万病の元という言葉の、
本当の意味はおそらくそういうことで、
風邪を引いたらその後には、
必ず突然死のリスクがあるのです。

風邪から生還したらラッキーと思うべきで、
風邪を引いている間は、
常に心臓の異常が、
起こることを想定します。

風邪気味で水泳やマラソンをするなど、
もっての他の暴挙です。

以上のことを注意すれば、
おそらく半分くらいの突然死は回避出来ます。

ただ、これはあくまで伝聞の情報なので、
そのつもりでお聞き頂きたいと思いますし、
僕は事実と信じていますが、
皆さんにもそれを強要するつもりはありません。

注意出来ることを注意し、
後は運命に身を委ねつつ、
その日の最善を目指して努力し、
あなたが大切と思う誰かの笑顔のために、
今日1日を使えれば良いですね。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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コメント 2

今野祥山

仕事柄、仏教の勉強も多少して『無常』の心構えで日々を暮らしているつもりですが、やはりそこは凡人ゆえ、まだまだ死にたくないので、先生の記事を参考に納得行くものについては、自分でやれる事はできるだけ実行して、今日一日を有意義に過ごすようにしています。
やることをやって天命を知ると言うところでしょうか。
何時も参考になる記事を有難うございます。
11月15,16日に長岡京市の光明寺の釈迦堂で定例の工芸作家作品展を開催しております。もし、そのころに京都に来られる事がありましたら、足を伸ばしてみてください。紅葉の綺麗な京都の穴場です。
命の洗濯をするのにはとても素晴らしい所です。

by 今野祥山 (2012-10-31 10:53) 

hideco

初めてコメントさせて頂きます。高次脳機能障害となって4年半です。高次脳機能障害で検索して先生のブログに出会えました。たくさんの癒しを頂きました。そんな中で突然死で母を亡くしたのですが・・。
本人は「ぽっくり・・。」と常々言ってましたが・・っずっと心にひっかかるものがあって・・。今日晴れました。確かに・・風邪をひいてました。
そういう事だったんですね!ありがとうございました。家族にも伝えたいと思います。これかrもよろしくお願いいたします。
by hideco (2012-10-31 13:42) 

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