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小劇場女優列伝(マイナー編) [演劇]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今日は日曜日で診療所は休診です。

朝いつものように駒沢公園に行って、
腕立てをいつもよりちょっと多めにやったら、
背中の筋を痛めました。
駄目ですね。
数日は回復に時間が掛かりそうです。

休みの日は趣味の話題です。

また僕の偏愛する、
小劇場の女優さんの話を、
ちょっとさせて下さい。

今日は比較的マイナーで、
主に小劇場の舞台でのみ、
輝きを放つ女優さんの話です。
(マイナーとは別に悪い意味ではありません)

①佐伯さち子
「野鳩」というマイナーな劇団があって、
数年前まで活動し、今は活動を停止しています。
劇はいつも1時間くらいの短さで、
田舎の小学校か中学校が舞台です。
人格が入れ替わるようなSF的なちょっとした設定があり、
ほのぼのした感じの、
ユルイドラマが、
独特のスローテンポで展開されます。

その中で多くヒロインを演じたのが、
この佐伯さち子で、
大柄でぷっくりした多部未華子、
といった容姿を持ち、
漫画チックで極めてスローな、
書割のような演技を見せます。

「ポッ」と口で言いながら、
頬が赤くなるのを両手をヒラヒラさせて表現したり、
「テヘッ」と言いながら、
顔を傾けて舌を出したりします。

こんな演技が果たしてありでしょうか?

少なくとも彼女が演じると、
それは間違いなく「あり」で、
リアルな演技と称するもののいかがわしさが、
透けて見えるような思いがします。

ただ、こうした演技は、
可能な年齢は限られていて、
特に男優陣はすぐに厳しくなり、
その活動は数年で終わりを告げたのです。

彼女が今どうしているのかは分かりません。

②町田マリー
彼女は江本純子が率いる劇団「毛皮族」のヒロインで、
今も現役でちょろちょろとテレビにも出ています。

毛皮族はまだ続いているのが、
ちょっと奇跡的な感じがする、
エロスとバイオレンスが売りの、
女系の劇団ですが、
その根っこの部分には、
過去のアングラの匂いを、
濃厚に残している現在では数少ない存在です。

一時はメジャーになろうという、
やや分不相応な野望があり、
本多劇場で詰まらない芝居をやって、
それまでの観客の多くを逃がし、
町田マリーも劇団を離れて活動しましたが、
いずれも失敗したらしく、
3年ほど前からは、
以前の破れかぶれのようなスタイルに復帰して、
一昨年には町田マリーも、
古巣に本格的に復帰しました。

去年の暮に公演があり、
舞台自体の出来は今1つでしたが、
町田マリーは全てを捨て去ったかのような熱演で、
非常に感銘を受けました。
アングラのヒロインというのは、
こうでなくてはいけません。

場末のバーレスクのヒロインとしては、
彼女は最強で、
今回の公演のラストでは、
KARA の「ミスター」を、
上半身裸の振袖という、
絶句するような衣装で、
ダンスを含めてコピーしたのですが、
これなどは一種の芸道の奇跡で、
見惚れるしかありませんでした。

③松永玲子
KERAが率いるNYLON100℃は、
あまりまっとうな演技指導や訓練など、
何もしていそうには思えないのに、
役者さんの演技の質は、
常に非常に高いことにいつも驚きます。
芝居自体は退屈なこともままあるのですが、
それは概ね役者さんのせいではないのです。

峯村リエも犬山犬子も新谷真弓も良いですが、
僕が一番好きなのは、
この松永玲子で、
永作博美になりえたキャラなのですが、
そのちょっとしたビジュアルの相違と、
意地悪っぽい雰囲気が、
彼女を小劇場の名花として留めているような気がします。

彼女の演技は非常に技巧的で上手いのですが、
「私の役割はこれくらい」という、
ある種の達観があって、
そこから踏み出さない部分の、
もどかしさを感じることも確かです。

その彼女が主役に座って、
正に一世一代と言って良い芝居を見せたのが、
2006年に上演された、
劇団本谷有希子の「遭難、」で、
その中で彼女は、
爽快なほどに自己中心的な女性教師を、
技巧を駆使する中に、
彼女の人間性の深淵まで感じさせる、
見事な芝居で演じ切りました。
その演技は、
同作のDVDで観ることが出来ます。

彼女はその後ももう一度、
劇団本谷有希子に出演しますが、
その時には脇に廻ったこともあり、
いつもの「分をわきまえた」芝居でした。

人生は短く、
演技というのも一瞬の煌きに過ぎない、
と長く演劇に接しているとつくづく思います。
うらびれた小劇場で、
限定された人数のお客さんの目だけに焼き付けられる、
その役者さんの人生の全てが籠ったような熱演を観る時、
「自己表現」というもののある種の切なさを、
最近は特に感じざるを得ないのです。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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midori

お背中だいじょうぶでしょうか。
昨日はどう過ごされたのかなと心配していたのですが、
今日はいつもどおりの文体でしたので、少し安心しました。

例の除菌の件ですが、
ご相談した晩は、痛かったのですが、考えた末、結局飲みました。
翌日からは痛みはそれほどでなく、少し落ち着いたようでしたので、
続けまして、金曜夜、おかげさまで完了しました。
(どうも私自身が薬に慣れるまで時間のかかる性質らしいです、お騒がせしました)
3月末ごろ伺いますので、本当にヤツらが死んだかどうか、ご確認をお願いいたします。
by midori (2011-02-06 17:46) 

yuuri37

あら、大変・・・お大事に!!(^^)
by yuuri37 (2011-02-06 22:39) 

fujiki

midori さんへ
コメントありがとうございます。
今日はまだ首が回らず痛いです。
次回は呼気テストになりますので、
お出でになる前にご連絡をお願いします。
by fujiki (2011-02-07 08:26) 

fujiki

yuuri37 さんへ
コメントありがとうございます。
数日で治まってくれると言いのですが…
憂鬱です。
by fujiki (2011-02-07 08:27) 

紗弓


[鉛筆]本文
はじめまして!
突然のメッセージ失礼します。22才の役者をしています、紗弓と申します!

今日から私の出演する舞台がはじまります…大好きな先輩がはじめて筆をとり、プロデュースしたお話です。私自身も今回の座組に入れたことにより+の大きな影響を受けました。そんな大好きな舞台をより多くの人に観てもらいたく、失礼を承知でメッセージさせていただきました。

返信をだけでも構いません。ブログを見て頂くだけでも構いません。私の公式ブログに、今回の想いやストーリーを掲載しています。
少しでも興味を持って下さったら…読んで頂けると嬉しいです。そして、観たいともし思っていただけたら、コメント、メッセージ、なんでも良いのでご連絡頂けると嬉しいです。

twitter:@sami_chocorita
facebook:Sayumi Chocorita
HP:http://ameblo.jp/chocori-ra-ruta/

劇団えーてぃーふぃーるど:427公演
『蜜柑星人 -或いは局地的マザーコンプレックス-』
脚本/演出 有賀太朗(TEAM空想笑年)

☆…CAST…☆

大西聖志
大橋純子
岡田奏
紗弓
高橋志帆(劇集団デルソーレ)
水澤愛奏(㈱T.M.Lab)
安田綾香
矢田部美良

☆…タイムスケジュール…☆

2013年3月14日~17日
14日(木)19:00~
15日(金)14:00~/19:00~
16日(土)14:00~/19:00~
17日(日)13:00~/17:00~

☆…チケット…☆

前売 2500円 当日 2800円
※1drink制 (500円)
※全席自由

於 参宮橋トランスミッション
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ご連絡お待ちしております。

紗弓


by 紗弓 (2013-03-14 04:21) 

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