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続・続・100パーセント治る病院の謎 [悪口]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今は朝の7時30分。
色々やるべきことはあるのですが、
土曜日ともなると、どうも元気が出ません。
診療所へ来て、殆どすぐにPCに向かっています。

さて、今日は昨日の癌専門病院の話の続きです。
ちょっとしつこい気がするので、
この話は今日で終わりにしますね。

以下は僕が実際に経験した実例です。

癌専門病院として、
全国に名を轟かせているその病院に、
僕は以前70代の男性を紹介したことがあります。

お腹の超音波検査で膵臓にしこりが見つかり、
腫瘍マーカーのCA19-9の数値が上昇していました。
膵臓癌を疑ってCTを撮ったところ、
膵臓に嚢胞性の腫瘍が見付かったのです。
その時点では、間違いなく胸のレントゲンに、
異常はありませんでした。

幡ヶ谷からは、遠方だったのですが、
本人の強い希望があり、
その病院に紹介しました。

膵臓に出来る嚢胞性の腫瘍は、
良性のことが多いのです。
ただ、部分的に悪性の所見の見付かることがあり、
現在では、手術で取ることの方が、
多いようです。

高齢で、本人が手術を望まなかった、
ということもあるのでしょう。
3ヶ月に1度の検査で、
様子を見ていく方針となりました。

その男性は主治医に言われた通り、
1年間以上通い続けました。
膵臓の検査では、
特に変化の兆しはありませんでした。

そうして2年後のことです。

1年に1度、定期チェックで撮ったレントゲンで、
肺に影が見付かりました。
肺癌だったのです。

膵臓専門の主治医は言いました。
「わたしは肺癌は専門ではありません。
肺癌の専門科へ紹介します」

男性が肺癌の専門科へ行くと、
簡単な検査をしただけで、
肺癌の専門医は言いました。
「もう手遅れです。わたしに出来ることはありません。
膵臓の先生にお返しします」

男性は言いました。
「わたしはこれからどうしたらいいでしょうか」
膵臓の主治医は言いました。
「膵臓だけでしたら、わたしが診ます。
また3ヶ月後に検査をしましょう」
男性は、3ヶ月後の予約を取って、
病院を後にしました。

それから半年後、
男性は亡くなりました。
近所にある小さな病院で。
死因は肺癌でした。

その癌専門病院というのは、そういう所です。
全ての病院が、という訳ではないですよ。
その病院の特質なのだ、と僕は思っています。
紹介された癌だけを、
ただそれだけを診るのですね。
人間を診る訳じゃないんです。
その人がどれだけの信頼をここにおいていて、
どれだけの辛い思いをして通っているかなんて、
その膵臓癌専門医の心にはないのですね。

どうしても、質問したいことがあるんです。
実際にはとても訊けないですけどね。

どうして、手遅れの肺癌があるのを知りながら、
また3ヶ月後の検査の予約を取ったのでしょうか。
全く何の意味もない検査なのに。
不思議ですよね。
膵臓のしこりが大きくなろうがそのままだろうが、
何の違いもなかった筈なのですから。

名医って、僕にはよく分からないんです。
テレビなんかでは、
物凄く素晴らしい発言をされていますけれど、
どうしてあの同じ舌で、
遠方の患者を無意味に通わせ、
見放しておいて、
検査だけはさせるのでしょうか。

本当に不思議ですね。

以上書いたことに、誓って嘘偽りはありません。

最近は、その病院に僕の方から患者さんを紹介することは、
決してありません。

診療時間が近付きましたので、
今日はこのくらいにします。
今日も一日、自分の出来る範囲で、
精一杯頑張ります。

みなさんにとっても、いい日でありますように。
石原がお送りしました。




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