So-net無料ブログ作成
検索選択

「ドクター・ストレンジ」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前午後とも、
石原が診療を担当する予定です。

今日は土曜日なので趣味の話題です。

今日はこちら。
ドクターストレンジ.jpg
マーベルコミックのスーパーヒーローものの新作、
「ドクター・ストレンジ」をアイマックス3Dで観て来ました。

マーベルコミックの映画化は暗い話が多いですし、
世界観や正義の捉え方も嫌らしいし、
続編に次ぐ続編で多くの作品が絡み合っていて、
知識がないと何が何やら人物関係が分からないことが多いので、
あまり好んで観ないのですが、
今回の作品はニューヒーロー登場編なので、
予備知識は必要ありませんし、
上演時間も115分と長過ぎず、
見どころは満載なのでなかなか楽しめました。

自動車事故に遭った天才外科医が、
チベットの秘法で時空を操る魔術師となり、
闇の力を復活させようとする悪党と戦うのですが、
魔術の師匠にも秘密があって…
と言う感じでストーリーも凝っていますし、
語り口も巧みで人物も魅力的なので、
娯楽作品としては誰でも楽しめる作品に仕上がっています。

設定は矢張りちょっと嫌らしくて、
世界の秩序を守るスポットが3か所あって、
それがニューヨークとロンドンと香港、
ということになっています。
その3か所が悪に制圧されると世界は終わりなのです。
要するに世界はアメリカとイギリスと中国とで分け合って、
支配されているのが正義という発想で、
トランプさんの頭の中みたいな世界です。
まあでも多分、その通りなのだから仕方がありません。

何よりこの作品は映像が圧倒的で、
「インセプション」の町が折りたたまれるビジュアルが、
圧倒的な大スケールで繰り広げられるのですが、
本当に細部まで目が眩むが如くに作り込まれていて、
3D効果も圧倒的です。
また、主人公が多重世界に投げ込まれるような場面があるのですが、
そこのビジュアルも本当に圧倒的で、
実際に別世界を体感したような気分になります。

これは絶対大画面の3Dで体感する意義があります。

凄まじいですよ。

ただ、この作品はそれだけではなくて、
キャストも非常に魅力的なキャラが揃っています。

主人公のベネディクト・カンバーバッチの、
尊大だけれど憎めない感じも良いですし、
かつての同僚の救急医の女性を演じた、
ヒロインのレイチェル・マクアダムスもとても良い感じです。
魔法合戦なのですが、
死に掛けた時はガールフレンドの救急救命医に、
病院のERで助けてもらうのです。
こういう発想はクレヴァ―で楽しいと思います。
更には主人公の師匠を演じるティルダ・スウィントンが、
人間離れのした美しさで、
ストーリーの核になっています。

もちろん観終わった瞬間に忘れてしまうような、
そんな映画ではあるのですが、
ビジュアルは現在の特殊技術の到達点と言って良い完成度で、
ストーリーの完成度も高く、
キャストも充実しているので、
暇つぶしに何か映画を、という向きには、
是非にとお勧めしたいと思います。
是非大画面の3Dでご覧ください。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

下記書籍発売中です。
よろしくお願いします。

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

  • 作者: 石原藤樹
  • 出版社/メーカー: 総合医学社
  • 発売日: 2016/10/28
  • メディア: 単行本


「沈黙ーサイレンスー」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。

今日はこちら。
沈黙.jpg
遠藤周作の原作をマーティン・スコセッシが監督し、
多くの日本人キャストが出演した話題の映画を、
封切りの映画館で観て来ました。

これは「ミッション」と同じような、
「キリスト教宣教師受難もの」という括りの映画で、
日本が主な舞台になってはいますが、
それは「異教徒の棲む異界」としての日本で、
現実の日本を描いた歴史もの、
というような感じではありません。

オープニングの雲仙での熱湯掛け拷問の場面など、
石井輝男監督の残酷時代劇かと思いました。

ただ、詩情に溢れる隠れキリシタンの村人と、
ポルトガル人の宣教師との交流などは、
悪い感じではありません。

後半は転びキリシタンとなった宣教師の、
数奇な後半生を描く、という感じになり、
「ラスト・エンペラー」にも似た味わいです。

日本が主な舞台になっていて、
日本人キャストが多く出演している割には、
日本という感じがあまりしないのは、
実際の撮影は全て台灣で行われているためかも知れません。

漁村は日本の漁村には見えませんし、
長崎や江戸も、微妙にへんてこりんな感じで、
空気感が矢張り違います。
こんな家屋は絶対になかった、
というような不思議な日本家屋が多く登場します。

それで徹底した時代考証を行った、
と威張っているようなことがパンフレットには書かれているので、
何か複雑な心境にもなります。

言語もポルトガル人が英語を話し、
日本人が日本語と英語を当然にように話します。
それでいて「キリシタン」などの、
ポルトガル語由来の言葉が、
割と頻繁に台詞に登場するので、
何処か珍妙な感じはあります。

ただ、それが悪いということではありません。
「ラスト・サムライ」と同じくらいには日本で、
アメリカ人が真面目に日本を表現すると、
こんな感じになるのだと思います。

その意味でもこれは日本とは違う「異界」で、
キリスト教徒が苦しむという映画で、
そう思って観るのが正解なのだと思います。

窪塚洋介さんは彼のキャリアで、
間違いなく最高の芝居で、
それだけでも観る値打ちはあります。

ただ、彼の役はアメリカ映画によく出て来る、
ただの「馬鹿」で、
それ以上でもそれ以下でもありません。
長いものに巻かれ、
主人公を悪意なく裏切り続けるのですが、
それを俯瞰的に投げ出すように描いています。
原作でもその通りで、
普通もう少し2人の魂の交流があったり、
何かに気づく瞬間があったりしても良いのでは、
というように思うのですが、
そうしたことはまるでないのです。
遠藤周作さんはそうした意味で、
多分に欧米人的な感性を、
持っている方だったのかも知れません。

イッセー尾形さんの悪代官も、
原作の好々爺のイメージとはちょっと違いますが、
狡猾で一筋縄ではゆかない悪党を、
よく骨肉化していたと思います。
これも彼の映像の代表作と言って良い芝居ではないでしょうか。

笈田ヨシさんと塚本晋也さんの村人も、
最後の水責めの体当たりの芝居を含めて、
入魂の演技だったと思います。

このように、日本人キャストに、
入魂の芝居をさせるスコセッシは、
矢張り名監督だという思いはします。

作品としてはちょっとピンと来ない部分はあり、
特に最終的に神様の言葉が、
ナレーションとして流れてしまうのですが、
それも良くないのではないか、
というように思うのですが、
日本人キャストのそれぞれに凄みのある熱演を見るだけでも、
一見の値打ちはあると思います。

「ラスト・サムライ」と同じくらいのレベルでお勧めです。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

本能寺ホテル [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で、
午前中は石田医師が外来を担当し、
午後は石原が担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。

今日はこちら。
本能寺ホテル②.jpg
万城目学さんが台本に関わってトラブルになったのでは…
という事実は不明ですが変な噂が先行した、
フジテレビ印の映画を観て来ました。

多分詰まらないだろうな、とは思ったのですが、
仕事帰りに妻と映画を観るのに、
タイミングが合う上映時間のものが、
この作品しかなかったので足を運びました。

予想をかなり超えるくらいに詰まらない映画で、
封切り初日にも関わらず、
映画館は閑散としていました。
ほぼ確実に短期間で打ち切りになるので、
ご興味のある方は早くご覧になった方が良いと思います。

以下ネタバレを含む感想です。

もしこれから観たいと思う方は、
鑑賞後にお読み下さい。

ただ、お勧めはしません。

これは歴女人気を当て込んだ作品だと思うのです。

綾瀬はるかさんが古都京都で、
本能寺の変前日の本能寺に紛れ込み、
信長に感化されて、
最後は歴史教師を志します。

彼女は人生の目標があまりなく、
勤めていた会社が倒産したために、
何となく付き合った男性と結婚を決めてしまったのですが、
婚約者の実家のある京都で、
ホテルの予約を間違えてしまい、
そのために「本能寺ホテル」という不思議なホテルに迷い込みます。

そこのエレベーターで金平糖を噛むと、
何故か1982年の本能寺にタイムスリップしてしまいます。

そこで現代にはいないタイプの信長という男性に、
恋をしてしまった主人公は、
歴史を変えても構わないと、
信長に光秀が裏切ることを前日に告げるのですが、
信長は自分の命より大切なものに殉じると、
秀吉に密かに手紙を送って後を託し、
自らは死んでゆきます。
それを知った主人公は、
愛のない婚約を解消し、
歴史教師になる道を選びます。

秀吉の中国大返しが成功したのは、
事前に信長から手紙を受け取っていたからだった、
というのが一応のポイントで、
それ以外には特に目新しい点はありません。

万城目さんが盗られたという小ネタとは何でしょうか?
金平糖?
そのくらいしか思いつきません。
そもそも筋の工夫など皆無に近いからです。

タイムスリップものということではなく、
人生の岐路に立っている若い女性が、
神秘的な経験をして、
それをきっかけに人生を問い直す、
という物語で、
日本映画にはありがちな古典的趣向です。

先に数少ない良い点から言うと、
京都に広範にロケをしていて、
馴染みのある場所が綺麗に撮影されていて美しく、
綾瀬はるかさんの主人公と、
堤真一さんの信長は、
綺麗にそして格好良く撮られています。
あと本能寺の変の場面はスケール感があります。
これだけ大掛かりで綺麗な本能寺の変は、
あまりこれまでの映像にはなかったという気がします。

ただ、オリジナル・ストーリーで、
万城目さんが関わっていた、と言う話の真偽はともかくとして、
台本にはかなり紆余曲折があり、
色々と凝ろうとしては失敗し、
結局は何も新味のない物語に、
ならざるを得なかったのかな、
というようには感じました。

綾瀬さんの物語が、
もっと書き込まれていないといけない筈ですが、
オープニングから過去と現在を、
交互に切り替えるというような編集になっていて、
分かりにくいですし、
中途半端です。
主人公がホテルの予約の間違いに気づくところなど、
ミュージカルもどきの変なコメディ演出をしているのですが、
全体からは浮いていて訳が分かりません。

綾瀬さんの役柄もちょっと分裂気味で、
本来は歴史に詳しい女性でなければならない筈なのに、
「天然キャラ」を活かしたかったのか、
途中では歴史のことなど何も知らない、
というような感じにしているので、
ラストで歴史教師になる、
というのが完全に矛盾しています。

現在から過去に持ち込まれたものとして、
胃薬のビンと勧誘のチラシがあるのですが、
何の意味もありませんし、
最後は燃えておしまいです。

風間杜夫さんの役も八嶋智人さんの役も意味ありげなだけで、
何も明らかにされないままに終わってしまいます。

このようにすべてが未整理で、
意味ありげなだけに終わっています。
「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」
のオープニングの巧みさはどうでしょうか?
比較するのも恥ずかしい感じがしますが、
映画というものを、
かなり舐めているように思えてなりませんでした。

ただ、よく考えてみると、
かつての角川映画の多くも、
質的にはあまり変わらなかったような気もします。

凡作でした。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

ドント・ブリーズ [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。

今日はこちら。
ドント/ブリーズ.jpg
昨年のアメリカホラー映画、
「ドント・ブリーズ」を観て来ました。

この作品は「死霊のはらわた」で有名なサム・ライミが制作を務め、
リメイク版の「死霊のはらわた」のフェデ・アルバレス監督が、
監督を務めた作品で、
サム・ライミ印のホラー映画と言って良いと思います。

内容はトビー・フーパーの傑作ホラー
「悪魔のいけにえ」に良く似ていて、
頭のいかれた殺人鬼オヤジに、
3人の若者がさんざん酷い目に遭う話です。

血まみれの女性が家の外に出ると、
朝になっているところなど、
そっくりの場面もあり、
かなり意識して作られた作品であることが分かります。

黒沢清監督の「クリーピー」も、
「悪魔のいけにえ」を意識した作品でしたが、
その青を基調とした画面の色合いや、
秘密の地下室のヴィジュアルなど、
かなりこの作品とも似た部分がありました。

ただ、「クリーピー」は単純なホラーではありませんが、
この作品はそれ以外の要素は微塵もない、
純粋なホラーであり、サスペンス・スリラーで、
上映時間も88分と心地良い短さです。

3人のおバカな若者が、
1人の父親が警備会社を経営しているところから、
警備している家の合鍵を頂いて、
それで家に侵入して泥棒を働く、
という身もふたもないような悪事に手を染めています。

色々あって、最後の仕事にしょうとして選んだのが、
ある盲目の退役軍人が1人暮らしをしている家で、
相手は盲目なので楽勝と思って、
家にいるのを知りながら深夜に忍び込むと、
実はその盲人こそ、
頭のいかれた怪物オヤジだった、
ということが分かり、
閉じ込められた3人と、
殺人オヤジとの闘いが始まる、
という物語です。

家は広くはない寂れた一軒家で、
登場人物も4人だけ、時間は夜中で画面も暗いだけ、
ということになると、
幾ら上映時間は短いとは言っても、
それだけで観客を怖がらせるのは、
そう簡単ではないように思います。

ところが、
それが意外に面白くてスリリングで、
時々はドキリともしますし、
物語にも結構変化がついているのですから、
ライミ印はなかなか侮れません。

怪物の方が盲目、という趣向が、
意外にも上手く作用していて、
気が付かれないように、
同じ部屋で息をひそめる場面などがスリリングです。
観客が固唾を飲んで見守る、
というような瞬間が何度もあって、
劇場が全くの静寂になる、
というのが効果としても斬新でした。

物語もかなり練り上げられていて、
細部にも工夫があります。
醜悪の極みのような場面もありますし、
意外な展開もあり、
完全に明かりが消えると暗視カメラのような画像になったり、
外に出た瞬間の朝日の高揚感など、
色彩も工夫をされています。

何も超自然的なことなどは出さずに、
ただの一軒家の追いかけっこでこれだけ盛り上げるのですから、
凡手ではないと思いました。

そんな訳でこうしたB級映画が僕は大好きなので、
地味なホラーをシネスコの大スクリーンで観られて、
幸せを感じました。

趣味は良くないので、
お上品な方にはお勧めは出来ませんが、
意外に拾い物で楽しい鑑賞になりました。

悪くないですよ。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

下記書籍発売中です。
よろしくお願いします。

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

  • 作者: 石原藤樹
  • 出版社/メーカー: 総合医学社
  • 発売日: 2016/10/28
  • メディア: 単行本


ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

今日は土曜日なので趣味の話題です。

今日はこちら。
ファンタスティック・ビースト.jpg
ハリー・ポッターの新シリーズが、
原作者のローリングが制作にも関わり、
台本も担当するという新しい形で始まりました。

その第1作がこの作品で、
ハリー・ポッターシリーズより2世代くらい前、
1920年代のニューヨークが舞台となっています。
それが数作で元のハリー・ポッターの前日談に移行するという、
スター・ウォーズのような仕掛けになることが想定されます。

禁酒法の時代には魔術も迫害をされていた、
という趣向になっていて、
そこにエディ・レッドメイン演じる、
魔法動物研究家の青年が現れます。

僕はハリー・ポッターシリーズは、
原作は3作目までは読み、
映画も映画館で観たのは2作目までなので、
あまりシリーズのファンという訳ではありません。

でも、この作品はとても楽しめました。

1920年代のニューヨークがそれらしく綺麗に描かれていて、
そこでの魔法合戦というのは、
現代を舞台にするより遥かにしっくりと来る感じです。

ストーリーラインは、
ああいつものこの感じなのね、
というようなものですが、
それでも期待は決して裏切ってはおらず、
133分がたっぷり贅沢に楽しめます。

特にオープニングで、
魔法新聞の見出しをダダッと並べて、
時代背景を語り、
そこから主要人物を、
あっと言う間に巧みに紹介しながら本編になだれ込む、
という冒頭が鮮やかです。
路上から銀行、魔法省と目まぐるしく舞台は変わり、
それぞれのビジュアルが非常に丹念で綺麗です。
この辺りの語り口には非常に感心しました。

本題に入ると、
今度は沢山の魔法動物が登場するのですが、
博物学の教科書の細密画のように、
次々と登場する架空の動物達が、
とても楽しくかつ見事なまでに美しく、
想像していたより、
沢山の種類が登場するのも贅沢に感じます。

そしてラストには「禁断の惑星」のイドの怪物、
みたいなものが登場するのですが、
そのビジュアルもあまり従来にないような、
工夫が凝らされていました。

エディ・レッドメインはもちろんのこと、
魔法省の大物を演じたコリン・ファレルが、
如何にもの曲者ぶりで良いですし、
意外に泣ける大人の恋を演じた、
ダン・フォグラーも良い味を出していました。

シリーズで時代が過去に戻るのは、
スター・ウォーズのようですが、
あちらより遥かに堅牢な世界観を持っていて、
「ローグ・ワン」というような珍品よりも、
個人的には遥かに和み楽しめましたし、
ハリウッド映画にありがちな、
政治的な裏のある嫌らしい感じなどが、
あまりないことも好印象でした。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

下記書籍発売中です。
よろしくお願いします。

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

  • 作者: 石原藤樹
  • 出版社/メーカー: 総合医学社
  • 発売日: 2016/10/28
  • メディア: 単行本


ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリー [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前午後ともいつも通りの診療になります。

今日は土曜日なので趣味の話題です。

今日はこちら。
ローグワン.jpg
スターウォーズ・シリーズの、
サイドストーリー的な位置づけの作品が、
今世界同時公開中です。

これは物凄く褒めている方が、
ネットなどには多いのですが、
映画館はたまたまかも知れませんが閑散としていました。

僕は正直全然乗れませんでした。

僕はスターウォーズのシリーズは、
全作を封切りの映画館で観ていて、
エピソード4の日本公開の時には、
高校一年で登校拒否をしていた時だったのですが、
生きていても仕方がないかな、
などと思いつつ、
「スターウォーズ」を観るまでは死ねない、
というくらいに思っていました。
有楽町の日劇で観て、
横浜の映画館で観て、
渋谷パンテオンでも観ました。

そんな訳でそれなりにこのシリーズには愛着があるのですが、
この映画はダメでした。

スターウォーズの最高傑作で、
予備知識がなくても楽しめる、
というような絶賛のコメントが、
ネットなどには沢山あるのですが、
本当にそうでしょうか?

だって、これはエピソード4の前日談で、
旧作に登場した人物を、
わざわざ他の役者さんの顔を、
CGで加工してまで登場させ
(こういうのは出演料や肖像権はどうなるのでしょうか?
こんなことがどんどん広がったら、
本当に映画など観るのが嫌になります)、
エピソード4の始まる直前で終了する、
という作品なので、
単独で予備知識なく観て、
それほど楽しめるとは到底思えないからです。

ただ、絶賛の声の全てがステマとも思えないので、
つくづく色々な感想があるものだな、
と思いました。

以下ネタバレを少し含む感想です。

エピソード7の「フォースの覚醒」は、
意外と楽しめたのです。

レトロな感じを意識的に出していて、
かつてのキャラが年を取って登場するのも良いですし、
ロケの場面が多く、
自然の風景と特撮が融合している感じも新鮮だったのです。
キャラの設定も悪くありませんでした。

それに比べて今回の作品はどうでしょうか?

エピソード7以前と同じCGショーで、
人間まで顔を加工して「死人」を登場させるという、
何と言うか人工の極致です。
それでいて設定がエピソード4の前日談なので、
そこに繋がることを重視していて、
ビジュアルは古めかしく、
新鮮な要素は全くありません。

話はあまりに暗すぎませんか?

お家の重宝を巡って底辺に生きるやくざ者達が、
血みどろの殺し合いをする歌舞伎のようです。

ローグ・ワンというのは七人の侍で、
デス・スターの設計図さえ奪取出来れば、
自分の命など捨てても構わないという変わった人達です。
案の定その全員が殺されてしまい、
それでもプリンセスに設計図のデータが渡せれば、
それで良かった、ということのようです。

座頭市と片腕ドラゴンが登場、
というような設定も違和感があってうんざりです。
中国人を何人か出さないと、
興行的に成立しないというのが露骨で嫌になります。

クライマックスのビジュアルはドバイみたいですし、
砂漠の戦争はシリアの内戦のようです。
ある意味ならず者は上手く使って、
殺し合いをさせればそれで良い、
ということのようにも思えます。
この映画のデス・スターは、
明確に核兵器の隠喩です。

エピソード4は別にそんなことはなかったと思うのです。
デス・スターはデス・スターであってそれ以上でも以下でもなく、
巨大な悪の象徴というもっと大らかな世界です。
当時はスペースオペラという言葉がありました。
宇宙を舞台にした派手なおとぎ話がその本質でした。

その大らかさが今回の作品にはまるでありません。
ラスト主人公2人が抱き合って核爆発で死ぬ、
という場面の絶望的な暗さはどうでしょうか?

昔「ディープ・インパクト」という映画があって、
これは世界終末物としては大好きな1本でした。
ラストで仲たがいしていた親子が、
抱き合って最後を迎える場面は非常に感動的でしたが、
スペースオペラでそんなことをしてはいけません。

こんなものはスターウォーズではない、
というのが個人的な意見です。

そんな訳で今回の映画は、
僕の思うスターウォーズではなかったのですが、
これはもう個人的な見解なので、
違うご意見の方も、
どうか寛容にお読み頂ければと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

2016年の映画を振り返る [映画]

新年おめでとうございます。

北品川藤クリニックの石原です。

今年もよろしくお願いします。

今日は昨年観た映画を振り返ります。
昨年はそれまでより沢山の映画を観ました。
昨年映画館で観た映画がこちらです。

1.劇場霊
2.007スペクター
3.ピンクとグレー
4.マッドマックス怒りのデスロード
5.オデッセイ
6.ディーパンの闘い
7.スティーブ・ジョブズ
8. マネーショート
9.ヘイトフルエイト
10.僕だけがいない街
11.リリーのすべて
12.バットマンvsスーパーマン
13.蜜のあわれ
14.レヴェナント 甦りしもの
15. 怪談せむし男
16.スポットライト
17.アイアムアヒーロー
18.スキャナー記憶のカケラをよむ男
19.ハイル・シーサー
20.アイヒマンショー
21.クリーピー 偽りの隣人
22.デッドプール
23.10クローバーフィールド・レーン
24.教授のおかしな妄想殺人(ウディ・アレン新作)
25.海より深く
26.too young too die
27.貞子vs伽椰子
28.帰ってきたヒトラー
29.シング・ストリート 未来へのうた
30.インディペンデンスデイ リサージェンス
31.ロスト・バケーション
32.シン・ゴジラ
33.秘密
34.君の名は。
35.ゴーストバスターズ(新作)
36.エルクラン
37.怒り
38.聲の形
39.永い言い訳
40.パシフィック・リム
41.ダゲレオタイプの女
42.何者
43. デスノート Light up the NEW world
44.溺れるナイフ
45.この世界の片隅に
46.ルーム
47. ハドソン川の奇跡

以上の47本です。
これも前半は結構詰めて観ていたのですが、
後半数か月は色々と用事が重なったり、
体調を崩したりして、
本数はかなり減りました。

良かった5本を順不同、洋画邦画問わずで、
エントリーしてみます。

①君の名は。
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2016-08-27-1
言わずと知れた大ヒットアニメですが、
初日に観れたのが良かったような気がします。
映像は見事なまでに美しく、
ストーリーも斬新で純粋でした。

②シン・ゴジラ
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2016-07-31-1
ちょっと乗り切れないところや、
ゴジラ映画にありがちな野暮ったさもあるのですが、
矢張りここまでやってくれると拍手喝采という感じです。
北品川上陸がとても嬉しかったです。

③帰ってきたヒトラー
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2016-07-10-2
ワンアイデアの地味な映画なのですが、
なかなかどうしてしたたかなコメディで堪能しました。
ドイツの懐の深さを感じさせます。

④レヴェナント 甦えりし者
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2016-04-24-1
映画としては、こういう感じのものが、
僕は好きです。
人間が執念の復讐劇を繰り広げる中で、
最後に神話の領域、神の領域にまで入ってゆきます。
映像が美しく、
マカロニウェスタンからタルコフスキーまでが、
ごった煮のように投入されています。

⑤この世界の片隅に
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2016-12-30
今年はもう何と言ってもアニメの年です。
その掉尾を飾るこの作品は、
1人の女性の生きざまを、
博物誌のような膨大な情報量で綴る、
昭和叙事詩です。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良いお正月をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

「この世界の片隅に」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は年末でクリニックは休診です。
神奈川県の実家に戻る予定です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
この世界の片隅に.jpg
こうの史代さんの漫画の原作を、
片渕須直監督が映画化し、
主役の北條すずさんの声を、
能年玲奈さん(本名表示)が演じた、
話題の映画を観てきました。

昭和19年から20年の広島と呉を主な舞台にして、
ある平凡な若い女性が、
そこでどのように生きたのかを詩的に美しく綴った物語で、
現在の視点から過去を批評したり評価したりするのではなく、
ある時代に普通に生きた人間の心に、
寄り添うような視点が非常に新鮮で魅力的です。
言うのは簡単ですが、
物語として悲劇的というレッテルの張られた過去を描けば、
どうしても上から目線の批評性は出てしまうのが常なので、
それがほぼない、
という世界が実現されているという点は、
極めて稀有なことだと思います。

これは、
ちょっと頭のネジが緩んでしまったのではないか、
と不安になるほど、
大絶賛をされる方が沢山いらっしゃるので、
褒めるのはそうした方に、
任せておけばいいのかな、
と思わなくもありません。

褒める言葉というのも、
あまりに仰々しく大袈裟になると、
読む方は何となく引いてしまうと言うか、
「たかが映画じゃん」
と敢えてそんな風にも思ってしまいます。
少しでも悪口を言ったりすれば、
後ろから弓矢でも飛んできそうな勢いです。

ただ、良いことは間違いなく良くて、
淡々としたテンポで物語は進みますし、
展開にもそれほどの意外性や突飛なところはないのに、
126分という上映時間が、
全く長いとは感じませんし、
短いとも感じません。
つまり、かなり完璧に構成されていて、
観客の生理をガッチリと掴んで離すことがありません。
普通ここはなくてもいいな、
というような場面や台詞が、
1つや2つは絶対にあるものですが、
この作品は、
ラストの表現はやや好みが分かれるところですが、
それ以外はほぼそうしたところがありません。
物語映画として、
ほぼ完璧に成立している、
というところは非常に見事だと思います。

これはほぼ原作通りの映画で、
唯一主人公が広島で出逢う娼婦との、
関係性のエピソードが、
説明として省かれているのですが、
これは全体として考えると、
ない方が全然いいので、
その取捨選択も上手くいっています。

原作は事前に読みました。

原作も確かに優れた漫画なのですが、
さりげない家庭劇としてのエピソードはとても繊細で楽しい一方、
空襲から原爆、そして終戦という、
スケール感をもって戦争を描く部分は、
ちょっと力不足の感じがあります。
主人公が絵が得意ということから、
時々絵が塗り絵のような画面に変わるのですが、
漫画だとそれが何となく手抜きのようにも感じられるところがある一方、
映画では現実の風景が主人公の絵の世界に変化する様が、
より説得力を持って美しく描かれていたと思います。

作品の一番の成功のポイントは、
何と言っても主人公のほんわかとした魅力的な性格にあります。
残酷な時代を本当に普通に素直にまっすぐに生きている姿は、
人間というものの本質的な部分、
本質的な生の美しさのようなものを、
突きつけられるような思いがします。
能年さんの声がまた確かにバッチリと嵌っていて、
オープニングの子供時代の第一声には、
「おいおい、いつもの声じゃないか」
と違和感を持つのですが、
聞いているうちにそれが画面のイメージと合致して、
溶け込んでからは、
主人公の北條すずの声そのものとしか思えなくなります。
彼女が担当した時点で、
この作品の成功が決まったことは間違いがないと思います。

原作と映画とは補完し合っていて、
活字の方言の台詞は、
映画では意味を取りにくいところもあるのですが、
原作では台詞のニュアンスが分かりにくいところもあり、
映画を観てなるほどと思うところも随所にあります。

これまでの戦争ものの漫画映画とは、
間違いなく一線を画する作品で、
どんな方にも安心してお勧め出来る傑作であることは、
間違いがないと思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い年の瀬をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

下記書籍発売中です。
よろしくお願いします。

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

  • 作者: 石原藤樹
  • 出版社/メーカー: 総合医学社
  • 発売日: 2016/10/28
  • メディア: 単行本


「デスノート Light up the NEW world」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

さっき起きたところで、
午後からはウィーン国立歌劇場の「ワルキューレ」を、
聴きに行く予定です。
これはとても楽しみです。

休みの日は趣味の話題です。

今日はこちら。
デスノート.jpg
原作の漫画も大ヒットして、
映画化やドラマ化もされた「デスノート」の、
原作の10年後を描いたオリジナルストーリーでの新作映画が、
今公開されています。

これは評判もあまり良くない感じですし、
原作のただの焼き直しという感じもしたので、
どうしようかと迷ったのですが、
観たかった「淵に立つ」はもう夜1回しかやっていないし、
「インフェルノ」は原作がゲンナリするような代物なので、
積極的には観る気がしないなあ、
となると、気軽に観られる選択肢が、
他にあまりなかったので観ることにしました。

率直な感想としては、
意外に色々と頑張っているな、という感じで、
個人的にはかなり楽しめました。

前半はかなりおとぼけな感じもあるのですが、
後半になって話が収束してくると、
グッと盛り上がります。
前半の伏線がなかなか巧みに回収されていますし、
幾つか忘れがたい場面もあり、
ラストのオチというか、
終着点もしっかり決まっていたと思います。
男2人のラストは、
名シーンと言っても良いですよね。

まあ、観終わって少ししてから考えると、
辻褄の合わないところもあるのですが、
観ている間は殆ど気になりませんし、
台本は相当苦労して頭を絞ったなあ、
と思います。

登場人物のキャラも、
なかなかうまく作られていて、
登場のタイミングなども上手く、
前作の映画のキャラとの絡ませ方も、
なかなか気が利いています。

オープニングがロシアから始まるのも意表を付きますし、
宣伝ではもっと活躍しそうなキャラが、
実は秒殺だったり、あまり重要でなかったりするのも、
観客を本編で驚かそうという遊び心が楽しいのです。

前作映画ではストーリーは面白かったのですが、
CGの死神がクオリティが今ひとつで、
脱力する感じがあったのですが、
今回はさすがにCGも進歩していて、
3人の死神が登場するのですが、
なかなかのクオリティでビジュアル的にも楽しめました。

僕好みの仕掛けのある話なので、
観る人によって好みは分かれると思います。
上映後の客席を見ても、
つまらなそうな顔の観客も多いような気がしました。
デスノートが6冊ある意味があるの?
と言われればその通りです。
ただ、個人的にはとても楽しめましたし、
今のへっぽこハリウッド大作アクション映画の類よりは、
遥かに面白く筋立ても凝っていて、
その世界観や構想力にも共感が出来ました。

前作を観ていなくても、
筋は分かるように説明も工夫されているのですが、
矢張り前作の約束事だけは、
事前に知っていた方がより楽しめるとは思います。

意外にお薦めで、
暇つぶしにちょっと映画でも、
というようなことでしたら、
是非にと言いたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

下記書籍発売中です。
よろしくお願いします。

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

  • 作者: 石原藤樹
  • 出版社/メーカー: 総合医学社
  • 発売日: 2016/10/28
  • メディア: 単行本


「何者」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

今起きて来たところで、
何もなければ1日のんびり過ごすつもりです。

休みの日は趣味の話題です。

今日はこちら。
nanimono.jpg
朝井リョウさんの直木賞を取った原作を、
ポツドールの三浦大輔さんが監督し、
人気者の役者さんを揃えた映画が、
今封切り公開中です。

これはまず小説を読み、
それから映画を観ました。

まあ就活の話なのですが、
ツィッターがある種の作品の仕掛けにもなっていて、
それほどリアルな感じはしないのですが、
SNSをドラマに取り込んだ感じが、
評価されたのかな、というように思いました。

映画版は小劇場で数々の煽情的で大胆な舞台で名を馳せ、
最近も全編殆どがリアルな濡れ場で、
精液が飛び散ったりするという芝居を、
松坂桃李さんに演じさせて唖然とさせた、
小劇場の暴れ馬、三浦大輔さんで、
舞台では煽情的でありながら、
非常に緻密で冷徹な演出をしているので、
それが映画でどう活かされるのかと、
期待半分不安半分の思いで映画館に足を運びました。

三浦さんはこれまでにも自作の映画で監督を務めていますが、
メジャーな映画は今回が初めてだと思います。

鑑賞後の感想としては、
原作をほぼそのまま映画化していて、
おそらくは映画製作のそれが前提条件であったと思われ、
その苦労がしのばれる感じはするのですが、
それでは映画として成功していたかと言うと、
かなり珍妙な作品になっているな、
というのが正直なところです。

僕は原作も先に読みましたし、
三浦さんのお芝居は大好きで沢山観ているので、
クライマックスのネタばらしのところで、
上下4部屋のアパートのセットが登場したら、
「ああこれは愛の渦だよね」
という感じで何がやりたいかが分かるので、
特段違和感はないのですが、
演劇のことも知らず、
原作も読まずに映画版を観ると、
「何が言いたいの?」
と当惑される観客も多いのではないかと思います。

映画として観た時には、
矢鱈と説明的なアップが多くて、
美しい場面もありませんし、
演劇ネタ以外で意外性のある場面や、
驚きのある構図もありません。
せっかくシネスコサイズなのに、
何をやってるの、というイライラする感じがあります。

この作品を「映画」として評価することは、
ほぼ出来ないと言って良く、
映画評論家という肩書で絶賛されている方が数名いらっしゃるのですが、
袖の下をもらっているのでなければ、
相当目が曇っていらっしゃるのではないかと思います。

一番問題なのは原作の台詞とツィッターの文章で、
読んでいる分にはまあ何となく読めてしまうのですが、
実際にその言葉を、
リアルに発したり、
ツィッターとして読んだりすると、
かなり生硬く不自然な感じになります。
特に後半に明かされる、
主人公のツィッターの内容は、
作文のような感じでとてもツィッターとは思えません。

これは推測ですが、
原作はかなり直木賞を狙った作品になっていて、
そのためにツィッターの文章も、
高齢者にも分かるような作文調ですし、
ラストの主人公の心の動きも、
一昔前の教養小説のような、
気恥ずかしくなるようなハッピーエンドです。

実際にそれで賞を取ったのですから、
小説としては成功なのですが、
そのまま映画にするとなると、
高齢者への分かり易さのために、
リアリティを犠牲にしたことが仇になるのです。

三浦さんも、
充分そのことは分かった上で、
「俺ならこの作品を台詞そのままに傑作に変えてやるl
と思ったのだと推測しますが、
そのハードルは実際には予想より遥かに高かったようです。

キャストの演技は、
こうした映画ではあまり意味をなさないような気もしますが、
一点主人公の佐藤健さんは、
何処から見ても就活中の大学生には見えませんでしたから、
それは問題であったように思います。

普通の映画を普通に楽しみたいという方には、
間違いなく不向きな映画です。

キャストのファンと、
三浦さんの演劇愛が、
どのように作品に反映されているかに、
強い興味のある好き者にだけお薦めします。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

下記書籍発売中です。
よろしくお願いします。

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ

  • 作者: 石原藤樹
  • 出版社/メーカー: 総合医学社
  • 発売日: 2016/10/28
  • メディア: 単行本





メッセージを送る