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別冊「根本宗子」第6号「バー公演じゃないです。」(第5号の再演) [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前中は石田医師が外来を担当し、
午後2時以降は石原が担当する予定です。

今日は土曜日なので趣味の話題です。

今日はこちら。
バー公演じゃないです.jpg
自分の名前を冠した劇団、月刊「根本宗子」などで、
非常なハイペースで精力的な公演を続けている根本宗子さんの、
今年初めての公演に足を運びました。
今回は2年前の同題で「第5号」と題された公演の再演で、
初演は本公演とは別個の位置づけの、
番外公演的な別冊「根本宗子」として、
中野の地下の小劇場で行われました。

今回は4人のキャストはそのままで、
演出やセットもほぼそのままという、
正統的な再演の舞台で、
劇場だけが前回より舞台の横幅がかなり広い、
下北沢の駅前劇場に変わっています。

これは根本宗子さんと、
長井短さん、青山美郷さん、石澤希代子さんという、
4人の女優さんによる1時間10分くらいの小品ですが、
一種の語りによる演劇を、
4人の個性的な女優さんによるテンションの高い芝居で、
一気に駆け抜けるという趣向で、
初演でもその面白さとセンスの良さに、
感心した覚えがあります。

舞台はポップな装飾が施され、
オープニングやエンディングでは、
皆で時間差で同じ動作を繰り返したりするような、
様式的な演出も一部に取り入れられています。

基本的には根本宗子さんの1人語りで、
子供時代のトラウマに悩む少女が、
3人の同級生との交流を繰り広げるうち、
ラストでひょんなところからそのトラウマから解放されます。
4人の女優さんが特徴的な4人のキャラを演じ、
丁々発止の渡り台詞で、
長大かつテンションマックスな掛け合いを演じる部分が見所です。

バレエのくるみ割り人形が、
モチーフとして使用されています。

こういう「私を見て!私だけを見て!」というような、
自意識の塊のような芝居が、
根本宗子さんの魅力で、
過去の人間関係のトラウマからの解放、
というのは根本さんの戯曲の一貫したテーマです。
最近はもっと幅広い傾向のお芝居もあるのですが、
矢張り根本さんの芝居の特徴というのは、
今回のようなところにあるのだと思います。

再演の今回も、
小気味の良いタッチで、
これぞ根本宗子、というところを見せてくれました。

初演の時には、
最近の根本さんのお芝居には欠かせない感じのある
(でも次回作はどうやら出ないようです)
長井短(ながいみじか)さんが、
極めて暴力的でハイテンションの怪演で、
小劇場を代表する女優さんの1人になったことを、
認識させる演技だったと思います。

彼女は身体をたえずくねらせ、
身体の軸をぶらし続けながら、
静止させることなく台詞を発していて、
その規格外のところが、
小劇場的でとても良かったのです。

それが今回の再演では、
基本的には全く同じことを演じているのですが、
ややお上品な、上手く演じようという色気が、
そこここに感じられるような芝居になっていて、
「ええっ! もっと破れかぶれのテンションで良いのに…」
とちょっと残念に思えるような部分もありました。

ただ、役者さんはいつまでも同じテンションで、
大暴れが出来るような生き物ではないので、
次第にフォルムの整ったお芝居になることは、
むしろ長井さんの芸の成長として、
評価するべき性質の物なのかも知れません。

しかし、今回の再演に限って言えば、
初演と比べてそのテンションの違いは、
少し物足りなさを感じさせたことは事実です。

いずれにしても、
今回は小休止的な再演でしたが、
これからも根本さんのエネルギッシュな演劇活動からは、
目が離せません。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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