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ビタミンDによる急性呼吸器感染予防効果 [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は水曜日で診療は午前中で終わり、
午後は産業医の面談に都内を廻る予定です。

それでは今日の話題です。

今日はこちら。
ビタミンDの急性呼吸器感染予防効果.jpg
今年のBritish Medical Journal誌に掲載された、
ビタミンDのサプリメントによる、
急性呼吸器感染の予防効果についての論文です。

ビタミンDは骨の代謝に関わるステロイドホルモンの一種ですが、
免疫系の正常な反応にも、
ビタミンDが必要であることが知られていて、
血液のビタミンD(25(OH)D)の血液濃度が低いと、
急性の呼吸器感染症を発症しやすくなることが報告されています。

それでは、
ビタミンDを補充することにより、
急性呼吸器感染症が予防されるのでしょうか?

今回の研究では、
これまでに発表された、
ビタミンDの投与と急性呼吸器感染症との関連についての、
無作為介入試験という厳密な方法による臨床試験を、
まとめて解析することで検証しています。

25の介入試験に参加した、
トータル10933名の個人データが解析の対象となっています。

トータルでは、
ビタミンDの補充療法により、
急性の呼吸器感染症のリスクは、
12%有意に低下していました。
(95%Ci:0.81から0.96)

ビタミンDの投与法でみると、
大量投与を行わない、
毎日もしくは毎週の継続治療のみでは、
急性呼吸器感染のリスクは19%有意に低下していました。
(95%Ci:0.72から0.91)
その一方で1回以上の大量投与を行った群では、
呼吸器感染のリスクの有意な低下は認められませんでした。

大量投与を行わない、
毎日もしくは毎週の継続使用群のみでの解析では、
血液の25(OH)ビタミンD濃度が、
欠乏の基準である25nmol/L未満であると、
急性呼吸器感染症のリスクは、
70%有意に低下していました。
(95%Ci: 0.17から0.53)
一方でビタミンD濃度が25nmol/L以上の群では、
リスク低下は25%の低下にとどまっていました。
(95%Ci; 0.60から0.95)

このように、
ビタミンDの補充には、
特に血液のビタミンD濃度が低いケースにおいては、
急性の呼吸器感染症の予防効果がありそうです。
ただ、ちょっと奇異に感じるのは、
大量使用ではむしろ予防効果が減弱していることですが、
これは論文の考察においては、
ビタミンの血液濃度の急激な上昇が、
むしろ免疫系に悪影響を与えるという可能性が示唆されています。

ビタミンが欠乏することが、
骨のみならず全身の健康において、
大きな影響を及ぼすことは事実だと考えられますが、
その補充法については、
まだまだ検証の必要がありそうです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

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