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庭劇団ペニノ「ダークマスター」 [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日ですが、
祝日のため診療は休診です。

今日は土曜日なので趣味の話題です。

今日はこちら。
ダークマスター.jpg
精神科医でもあるタニノクロウが主宰の劇団、
庭劇団ペニノの代表作の1つである「ダークマスター」が、
関西版として、大幅に改訂の上、
今アゴラ劇場で上演されています。

この作品は2003年に下北沢駅前劇場で、
2006年にアゴラ劇場で上演されています。
僕はどちらも見逃していて、
2006年版は映像では見ています。
如何にもペニノらしい得体の知れない作品で、
ラストの大仕掛けの屋台崩しが印象的でした。

今回は同じラストにはしない、
というタニノさんの発言があったので、
どのような別個の驚きがラストに待っているのだろうと、
期待は膨らみました。

鑑賞後の感想としては、
ラストには特に仕掛けはなく、
極めて予定調和的な普通の終わりになっていました。

タニノさんの劇作としては、
これまでにないくらい分かりやすい作品で、
原作である漫画をほぼ忠実にドラマ化しています。
異なっているのは、
姿を見せなくなった店の店主の存在自体が揺らぐという、
原作のラストの雰囲気があまりなかったことと、
台頭する中国資本を具現する謎の男が、
登場するということだけです。

ただそうした改変の効果は意外に大きくて、
丁寧に物語が紡がれた前半に対して、
後半の展開はやや唐突で、
ラストも何となく尻すぼみに終わってしまった、
という印象が拭えませんでした。

やや期待が大きすぎたのかも知れません。

以下ネタバレを含む感想です。

非常に細かく作り込まれた洋食屋のセットがあり、
その天井には大きなモニターが仕込まれています。
そして客席には片耳用ですが、
観客全員にイヤホーンが設置されています。

物語はこの店にバックパッカーの無職の若者が訪れるところから始まります。
店主のオヤジは若者に店を任すと急に言い出し、
店の2階に引きこもると、
若者の耳に埋め込んだイヤホーンから指示を出して、
若者を操って料理を作らせます。

観客が客席のイヤホーンを通して、
店主の声を実際に聴き、
舞台上のキッチンでは、
実際に料理が作られ、
その匂いも客席に届きます。

そのうちに姿を見せない店主の声と、
若者の肉体は一体化してゆき、
店主が苦しむと若者が薬を飲んで治し、
若者が酒を飲むと店主も酔い、
デリヘルの女性と若者がセックスをすると、
店主の声も絶頂に達するのです。

そこからがちょっときわどくて、
店の味を盗もうとする中国人の男と喧嘩をして、
逆に散々に暴行を受けます。
ラストはオープニングと同じように、
若者が演じる店主の元を、
別のバックパッカーの男が訪れて終わります。

非常に良く出来た話でディテールの作り込みも見事です。
ただ、矢張りラストは前回の屋台崩しを、
どうしても期待してしまうので、
物足りない感じは否めませんでした。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

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