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ジャガイモを食べると血圧が上がるのか? [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は水曜日で診療は午前中で終わり、
午後は別件の仕事で都内を廻る予定です。

それでは今日の話題です。

今日はこちら。
ジャガイモと高血圧.jpg
先月のBritish Medical Journal誌に掲載された、
ジャガイモ(ポテト)の摂取量と、
高血圧のリスクとの関連を検証した論文です。

ジャガイモは穀物でしょうか、野菜でしょうか?

これはあまり解決はされていない問題です。

ジャガイモの主成分が炭水化物で、
その意味では穀物に分類しても良さそうです。

ただ、他の穀類と比較するとそのカロリーは低く、
カリウムやビタミンCの含有量は多く、
脂質は殆ど含んでいないので、
その点では野菜や果物に近いという言い方も出来ます。

栄養指導などに使われる食品の区分においては、
じゃがいもを野菜の仲間として扱う分類がある一方で、
ごはんやパンと同じ穀物の仲間として扱う分類があります。

こうした分類は食品交換という考え方があり、
同じ仲間の食品は、
それぞれの単位毎に交換が出来る、
というのがダイエットの基本です。

そうした考えからすると、
ジャガイモが主食の仲間か野菜の仲間かというのは、
結構重要な問題なのです。

ジャガイモは比較的低カロリーでカリウムが豊富なので、
高血圧を予防する効果があるのではないか、
という推測があります。
その一方で野菜の仲間としては炭水化物が多いので、
それがむしろ肥満や高血圧のリスクになるのではないか、
という推測も可能です。

一体どちらが正しいのでしょうか?

今回の研究は、
医療従事者を対象とした有名な3種類の疫学データを活用して、
煮たり、焼いたりしたジャガイモと、
マッシュポテトやフライドポテト、
ポテトチップの摂取量と、
高血圧の発症リスクとの関連を検証しています。

その結果…

煮たり焼いたジャガイモとマッシュポテトを、
月に1回未満しか摂取していない群と比較すると、
週に4回以上摂取している群では、
高血圧の発症率が1.11倍(0.96から1.28)、
高くなる傾向を示しました。
有意ではありませんが、
摂取量が多いほどリスクは上昇する傾向を示しているため、
そうした傾向のあることが疑われます。

フレンチフライでは同様のリスクは、
1.17倍(1.07から1.27)と、
これは有意に増加していました。

ただ、ポテトチップとの関連は認められませんでした。

上記論文の結論としては、
ジャガイモには若干ながら高血圧の発症を増加させるリスクがあり、
野菜と同じようにジャガイモを考えることは問題である可能性がある、
というニュアンスのものになっています。

それは本当でしょうか?

今回の研究はアンケートの食事調査が一次資料であるため、
マッシュポテトやフレンチフライなど、
加工された食品が多く、
使用された油脂などの影響も否定出来ません。

塩分も多い筈のポテトチップが、
むしろ高血圧に予防的に働いている、
という点も奇異な印象を持ちます。

そんな訳でこの問題は、
まだどちらとも言えないと思いますが、
おそらくはジャガイモは野菜と同一に考えるのは危険で、
炭水化物と代替するという考えの方が、
基本的には妥当なように思います。
その考えの範囲で言えば、
ヘルシーな食品であるのです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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