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コーヒー摂取のストレスホルモンへの影響 [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療には廻る予定です。

それでは今日の話題です。

今日はこちら。
コーヒーのステロイドホルモンに対する効果.jpg
今年のNutrition Journal誌に掲載された、
コーヒーの摂取時における、
体内のホルモン系の変化を検証した論文です。

コーヒーはカフェインを含み、
常用性のある飲み物ですが、
その一方で抗酸化作用のある生理活性物質を、
多く含むという報告などもあり、
また最近ではコーヒーを飲む人の方が、
総死亡や心血管疾患のリスクが低下する、
という報告が複数存在しています。

その代表的なものは、
2012年のNew England…誌の論文で、
以前記事でご紹介したことがあります。

40万人以上の健康調査において、
コーヒーを沢山飲む人の方が、
1割程度総死亡のリスクが低下した、
という結果になっています。

日本の疫学データも2015年に論文化されていて、
例の有名なJPHC研究の解析ですが、
矢張り総死亡のリスクが1から2割低下した、
とする結果になっています。

こうした知見からは、
コーヒーには何らかの健康保持作用が、
あるのではないかということが示唆されますが、
その実態は必ずしも明らかではありません。

コーヒーは消化管ホルモンやストレスホルモンを、
刺激するような作用があるとする報告があります。

消化管と脳との関連は、
脳腸相関(Brain-Gut axis)などとも呼ばれ、
近年注目されているホルモン相互の関連の1つです。

今回の研究においては、
40人の健康成人に、
160ミリリットルのカフェインを含む、
4種類のコーヒー飲料を飲んでもらい、
その後180分までの血液のホルモン値の変動や、
血圧の変動を比較検証しています。

コーヒーは、
アイスとホットのインスタントコーヒーと、
アイスのエスプレッソと、
ホットのフィルターコーヒーの4種類です。
何故この組み合わせなのかよく分かりません。

コーヒーの摂取後、
一時的に唾液のガストリン値が増加し、
血圧も軽度の上昇を示しました。
しかし、ストレスホルモンであるコルチゾールの増加はなく、
不安の尺度にも変化はありませんでした。
以上の影響はコーヒーの種類に関わらず認められました。

ガストリンは胃酸の分泌を促すホルモンで、
身体的なストレス時には、
コルチゾールとガストリンは同時に増加するとされています。

要するにコーヒーの摂取は、
カフェインの影響もあり、
交感神経を緊張させて血圧もやや上昇させるのですが、
ストレスホルモンの上昇はなく、
その意味ではリラックスを惹起するようなところが、
あるのではないかと想像されます。

基本的には安全な飲み物で、
健康にも良い影響のある可能性があるのですが、
高血圧で不安定な方や、
逆流性食道炎で胸焼けのあるような方には、
向かない可能性があるので、
その点には注意が必要だと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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