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「スティーブ・ジョブズ」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日ですが、
石田医師は休診のため、
午前午後とも石原が診療を担当します。

今日は土曜日なので趣味の話題です。

今日はこちら。
スティーブ・ジョブズ.jpg
アーロン・ソーキンの台本をダニー・ボイルが監督し、
マイケル・ファスペンダーがジョブズを演じた、
映画「スティーブ・ジョブズ」を観て来ました。

これは台本のアイデアが良くて、
地味ですが綺麗にまとまった映画です。
ただ、結構さらっとしていて重みはなく、
西洋版浪花節的なところもあるので、
物足りなく感じる部分もありました。
主人公は亡くなっていますが、
登場する関係者の多くは生きていますし、
それほど昔の話ではないので、
色々と制約があって、
冒険は難しかったように思います。

登場するジョブズは意外に「いい奴」で、
拒絶した娘と最後は心を通わせたりします。
何か、とても嘘っぽいですよね。
それから、コンピューターの進歩に関しては、
非常に肯定的に描かれていることも、
ちょっと意外でした。
コンピューターの進歩が人間の未来を明るくすることを、
真面目に信じているような感じがあって、
それも個人的には違和感がありました。

ただ、
僕はあまりジョブズに思い入れはないので、
好きな方が観れば、
また印象は違うのではないかと思います。

以下ネタバレがあります。

台本はジョブズの転機となった、
3つのプレゼンテーションにターゲットを当て、
その直前の人間模様とゴタゴタのみを描く、
という大胆なものです。

しかも、プレゼンテーションの場面自体は描きません。

認知していない娘との関係があって、
ビジネスパートナーや友人との関係があり、
3つ目のプレゼンテーションの直前に、
ある種の和解が成立する、
という巧みな趣向になっています。

その間にコンピュータ-の進歩に関しての、
当時の映像などが少し差し挟まれます。

オープニングには、
アーサー・C・クラークが登場して、
当時のニュース映像で、
コンピューター時代の到来を語ります。

クラークは「幼年期の終わり」など、
多くの作品を世に残したハードSF作家で、
「2001年宇宙の旅」の原作者としても有名です。

個人的にはクラークが登場するオープニングが、
意外性があり面白く感じました。

また、音楽はボブ・ディランとジョニ・ミッチェルを使っていて、
これは高校時代に大好きでしたので、
とてもグッと来ました。

思わず4月のディランの来日公演のチケットも、
買ってしまいました。

主人公のジョブズもこの映画の監督も脚本家も、
ほぼ同世代ですから、
そのノスタルジックな青春賛歌のような感じが、
この映画には通底音のように響いていて、
そこには文句なく共感が出来ました。

ただ、ストーリーはかなり甘くて、
わだかまりのあったパートナーとも、
最後は心を通わせ、
一度は拒絶した娘とも、
最後には絆が生まれるという、
人情噺のような構成は、
稀代の天才であり異端者の伝記としては、
ちょっと違和感がありました。

この特異な人物が、
本当の意味で赤裸々に描かれ、
映画の主人公として活躍するには、
もう少し時間が経つ必要があるように感じました。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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