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手洗いの温度はどのくらいが良いのか? [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。

今日はこちら。
手洗いの温度.jpg
1995年のContact Dermatitis誌に掲載された、
手洗いに使用する水の温度は、
どのくらいが一番手を傷めないかを検証した論文です。

古いものですが、
手洗いのガイドラインに記載されているので、
興味を持って読んでみました。
他にもこうした検証の論文は幾つかあり、
いずれも同様の結論に達しているようです。

手洗いが感染の予防効果があるという点については、
医療現場においても、
一般の生活においても実証された事実です。

ただ、通常の石鹸による手洗いであっても、
その中に含まれている界面活性剤により、
皮膚の粘膜は障害され、
界面活性剤誘発性の接触皮膚炎が発症します。

アルコールなどを含む消毒剤を使用すれば、
それによる皮膚の障害も起こります。

医療機関などにおいて、
それでも医師や看護師が1日に何度も手洗いをするのは、
感染のリスクのある病原体が、
手に付着することが多く、
それを洗い流すことで、
感染予防の効果があるからです。

つまり、石鹸や消毒剤を使って手を洗う限り、
全く皮膚の粘膜を傷めないということはあり得ないのです。

石鹸でも起こることがある、
手洗いの有害事象の1つである界面活性剤誘発性の接触皮膚炎は、
手洗いをする水の温度に影響されることが知られています。

今回の研究では、
10名のボランティアに、
ボディソープなどに含まれている界面活性剤の、
ラウリル硫酸ナトリウムによる手洗いを4日間継続し、
水の温度が4℃と20℃と40℃にして、
皮膚の角質のバリア機能の低下を比較しています。

その結果、
水温が4℃においての手洗いが最もその障害は少なく、
水温が高くなるほど、
角質のバリア機能は低下していました。

要するに、
手洗いによる肌の荒れを最小限度に食い止めるには、
冷水による手洗いが有効だという結果です。

寒い時期には水仕事はつらい作業ですが、
それでも温水は使用しない方が、
手洗いによる皮膚炎の予防には良いようです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

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よろしくお願いします。

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