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オルフ「カトゥリ・カルミナ」 [音楽]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

雪はまだ本降りの感じではないのですが、
予報の通りだと、
かなり酷いことになりそうです。

今日は土曜日なので趣味の話題です。

今日はこちら。
オルフ.jpg
もう大分時間が経ってしまいましたが、
今年のクラシックの聴き始めは、
N響の定期公演で、
オルフの「カルミナ・ブラーナ」と「カトゥリ・カルミナ」の2本立てでした。

「カルミナ・ブラーナ」は大合唱にソプラノ、バスなどのソロ、
大編成のオケが並び、
元々の構想では舞踊手も参加する、
というスケールの大きな合唱曲で、
特にオープニングの仰々しい旋律は、
その凄みと迫力から、
映画やドラマなどで衝撃的な場面によく使用されます。

演劇の音効としてもお馴染みで、
舞台で何度も耳にしたことがあります。

この曲を生で聴いたのは、
東京春音楽祭のムーティ指揮が最初です。
新国立でも以前やりましたが、
あまり行こうという気がしませんでした。

ムーティのカルミナは本当に素晴らしくて、
しばらく頭から音が抜けませんでした。
ただ、ソリストのうちソプラノのデジレ・ランカトーレが、
彼女は突撃コロラトゥーラ娘のようで、
突撃肉体派歌唱で嫌いではないのですが、
カルミナの繊細さの持ち合わせはないので、
ラストのソプラノのソロから、
大合唱に連なる一番の聴きどころが、
ヘロヘロで失速気味だったのは、
失望を感じざるを得ませんでした。

僕にとっての「カルミナ・ブラーナ」は、
そんな訳で後半のソプラノのソロ2曲と、
そこからラストに掛けての怒涛の盛り上がりに尽きるのです。

今回のN響の公演は、
後半が「カルミナ・ブラーナ」で、
前半にその続編のような位置付けの、
「カトゥリ・カルミナ」という作品が付く、
という面白い構成になっています。

「カトゥリ・カルミナ」というのは滅多に演奏はされない作品で、
僕も勿論聴くのは初めてです。

楽器はピアノ4台と打楽器だけで、
原初的なリズムがかき鳴らされる中、
テノールとソプラノのソロに、
合唱が重なります。

「カルミナ・ブラーナ」より更に演劇に傾斜していて、
古代ローマ時代のラテン語の詩を元にした台詞が、
時には歌になり、時には台詞のように語られます。

内容はかなり露骨な性愛の賛歌と、
老人からのその否定です。

風変わりですが、
正直面白いというものではありません。
俗っぽい仰々しさのある「カルミナ・ブラーナ」と比較すると、
より先鋭で現代的ではありますが、
そのために単調で退屈になった、
というようにも言えそうです。

眼目の「カルミナ・ブラーナ」は、
正直ムーティの迫力と比べると、
トータルには盛り上がりに欠ける感じはありましたが、
ドイツの若手のソプラノ、モイツァ・エルトマンのソロの歌唱は、
ランカトーレより数段素晴らしくて、
繊細な表現が大合唱を呼び込む辺りはワクワクしました。

ただ、欲を言えば、
もっと限界まで暴れて欲しかったとは思いました。
ドイツのソプラノというのは、
概ね分をわきまえた歌唱で、
羽目を外す感じはないのです。

生で聴く「カルミナ・ブラーナ」は矢張り格別なのですが、
第9と同じように、
上演の多い割には質の高いものは少なく
(昨年のウィーンフィルの第9は格別でした)、
せっかくの大掛かりな舞台なのですから、
演奏自体にも特別な輝きが、
是非あって欲しいと思うのです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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