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甲状腺癌を増加させる被曝量はどれだけか? [医療のトピック]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今日は水曜日なので、
診療所は午後は休診です。

所謂子宮頸癌予防ワクチン、
サーバリックスは品薄のため、
新規の接種が制限された状態であったのですが、
昨日入った卸さんからの連絡によると、
4月以降の2回目以降の接種の方の分も、
供給は出来ない可能性がある、
という例によって急な連絡がありました。
本当なら初回を受けて頂いた方の信頼を、
根底から覆すような結果になる訳で、
非常に困ります。
適切な対応を是非に望みたいと思います。

それでは今日の話題です。

今日は甲状腺癌を増加させる被曝量は、
一体どれくらいなのか、
という話です。

今日書かせて頂く内容は、
僕自身が資料を付き合わせて考えた結果としては、
事実だと思いますが、
非常に微妙で複雑な面があり、
誤りがあるかも知れません。
お気付きの方はご指摘下さい。

さて、最初の質問ですが、
甲状腺癌を増加させる被曝量は、
一体どれくらいでしょうか?

そんなの知ってるよ、100mSv(ミリシーベルト)以上でしょ。
でもそれは確率が上がるだけで、
実際にはタバコの方がずっとその確率は上げるんだよ。

そう言われる方があるかも知れません。

そう言われる方の情報の出処は何処でしょうか?

色々あるでしょうが、
日本核医学会という、
原子力利権にも関わりのありそうな名前の学会が、
何度か声明を出し、
癌治療や研究の総本山で、
その官僚主義的な体質には定評のある、
癌センターもつい最近声明を出しています。

僕は日本核医学会の声明も読み、
その元になっている報告書も読みました。
それから、昨日癌センターの声明と、
そこに取り上げられている資料にも、
全部目を通しました。

確かに何処にも嘘は書いていません。

ただ、おそらくは意図的に、
触れられていない部分があります。

昨日の新聞の記事を見ると、
この癌センターの声明のことが載っていて、
そこには癌の確率的な増加について、
「小児の甲状腺癌を含めて」
100mSv以下の線量の被曝での、
増加はあり得ない、
という意味のことが書かれていました。

なぜ、わざわざ、
小児の甲状腺癌を含めて、
というような言い方をしたのでしょうか?

この疑問を持って癌センターのサイトにある声明文を読むと、
そこには何処を読んでもそんな言葉はなく、
甲状腺癌はあくまで他の固形癌と同列に述べられています。
癌の明らかに増加する、
とされている線量は200mSvで、
これまで言われていたよりも、
更に高い線量でも、
影響は殆どないかのような内容になっています。

この資料を元にして、
あるブロガーの方は、
「インチキなメディアや人間が、
少量の被曝でも甲状腺癌が増えると騒いでいるが、
それはデマであることが、
これを読めば一目瞭然だ」
と書かれていました。

本当にそうでしょうか?

何故新聞の記事では、
「小児の甲状腺癌も」という記載があったのでしょうか?

おそらくは癌センターの会見で、
科学に詳しい記者の方が、
そうした質問をしたのだと思います。

「チェルノブイリの報告書を見ると、
小児の甲状腺癌に限っては、
もっと低い線量の内部被曝でも増えるとされていたと思うが、
それは例外にはならないのか?」
と。

小児の甲状腺癌が、
放射性ヨードの内部被曝により増加する、
というのは、
日本の研究者が中心となって、
チェルノブイリの被曝者を調査した結果です。
つまり、日本の甲状腺専門家の業績なのです。

これは所謂外部被爆の影響とは異なります。

外部被爆というのは、
外から降り注いだ放射線により、
身体が影響を受けることです。

その一方で内部被曝というのは、
大気中の放射性物質を吸引したり、
放射性物質の入った水を飲んだりして、
内部から被曝を受けることです。

放射性ヨードは甲状腺に集まる性質があり、
そのため内部被曝により、
甲状腺に影響を与える可能性があります。

放射性ヨード131は、
甲状腺機能亢進症の治療にも用いられる核子であり、
その使用により少なくとも10歳以上で、
甲状腺癌を含む癌が増加した、
というような報告はありません。

従って、このことから考えると、
トータルには、
放射性ヨード131の内部被曝が、
それほど大きな影響を、
甲状腺に与えるとは思えません。

しかし、実際にはチェルノブイリの原発事故後に、
特に事故時に4歳以下の小児で、
その後甲状腺癌の発生が著増したことが分かりました。

つまり、小さなお子さんに限って考えると、
外部被曝として考えれば、
それほどの被曝量ではなくても、
甲状腺により大きなダメージを与え、
甲状腺癌の発症に繋がるのでは、
という知見が得られたのです。

そのため、
放射性ヨード131の、
甲状腺への内部被曝の影響に関しては、
通常の実効線量という数値ではなく、
甲状腺の等価線量、
という数値を使うのが一般的です。
これは通常の実効線量と呼ばれる数値の、
丁度20倍に相当します。

チェルノブイリのお子さんの被曝は、
主に母乳を介したものと考えられ、
報告書によると、その予測線量は、
150~3100mSv(ミリシーベルト)です。
ただ、これは甲状腺の等価線量なので、
実効線量に換算すると7.5~155mSvということになります。

どうでしょうか。
この数字を見ると、
大分印象が変わって感じられることが、
お分かり頂けるかと思います。

しかも、その影響は主に小児の甲状腺への影響として、
算出されます。

15歳以上では、
基本的に被曝量が増えても、
あまり甲状腺癌のリスクは高まらないのです。

問題になるのは15歳未満の小児への影響、
特に4歳以下の乳幼児への影響です。

日本核医学会の文書に、
次のような一節があります。

「ICRPから勧告されている小児実効線量限度の1mSv(ミリシーベルト)の状況では、甲状腺の組織加重係数から甲状腺線量は20mSv(ミリシーベルト)となり、この線量では小児甲状腺癌誘発が示されたことはないとされます」

この意味合いが、
皆さんにはお分かりになるでしょうか?

まず、小児の実効線量限度は、
1mSvなのです。
これは年間の数値と考えて良いでしょう。
それを甲状腺のみに与える影響を考えて、
甲状腺の等価線量に換算すると、
その20倍の20mSv になります。
その線量で癌の誘発が見られない、
という表現は、
それより高い線量では、
何らかのリスクが存在する、
ということです。

次のような表現もあります。

「約120000Bq(ベクレル)の放射性ヨードが体内に入った状態(甲状腺線量0.020Gy程度)でも子供達の甲状腺癌発生が増加する危険はありませんので…」

これは東京都の浄水場の水から、
1リットル当たり210Bq(ベクレル)の放射性ヨードが検出されたことを受けて、
それは心配ないレベルだ、
という趣旨の元に書かれた文章ですが、
非常にトリッキーな表現が使われています。

言っていることは1つ前の引用と、
基本的には同じです。
12万ベクレルを小児の換算係数で計算すると、
甲状腺の等価線量として、
20mSv(ミリシーベルト)に相当する、
と言うのです。

0.020Gy(グレイ)というのは、
要するに20mSvと意味合いは同じです。
ただ、わざわざ0.02という数値にしてあるのは、
12万と比べて、
物凄く小さな数値だということを、
読む者に強調しよう、という考えがあるのです。

ただ、12万を210で割ると、
およそ571です。

これはつまり、
210Bqという非常に少量の放射性ヨードでも、
それを毎日1リットルずつ飲めば、
1年半ほどで甲状腺の等価線量は20mSvに達する、
ということを示しています。

勿論この量でただちに甲状腺癌が増える、
という訳ではありませんが、
それで凄く安全だ、ということもないのです。

大人なら、勿論何の問題もありません。

しかし、たとえば同じ水を、
毎日粉ミルクを溶く水として使用し、
それが1年以上に渡れば、
こうした僅かな線量でも、
それを毎日飲むお子さんにとっては、
問題になるケースは考えられるのです。

今日僕の言いたいことは端的に言えば1つだけで、
特に4歳以下のお子さんは、
自然放射線以外に避け得る被爆であれば、
極力放射性ヨードの内部被曝をゼロに近付けるべきだ、
ということです。

15歳以上の年齢に関しては、
行政の判断に従っていれば、
何ら問題はないし、
放射性ヨードの内部被曝に限って言えば、
行政の基準以上の被曝をしても、
概ね大きな問題はないのです。

ただ、小さなお子さんは違います。
自然放射線に近いレベルでも、
リスクはゼロとは言えない訳で、
そのことを踏まえて考えるのが、
今の首都圏から北関東において、
お子さんを守るために、
僕の考える限り最善の方法です。

つまり、リスクがあれば授乳は避け、
(勿論今から避ける必要はありません)
水道水は使わないで下さい。
食品の管理も厳重にするべきです。
それがお子さんを守る最善の方法であると、
僕は信じます。

今日は小さなお子さんに限った、
放射性ヨード被曝による、
甲状腺癌のリスクについての話でした。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

(付記)
上記の記事は、
甲状腺の等価線量の計算に用いる、
甲状腺の組織荷重係数を0.05として記載したものです。
最近の行政の資料では、
ICRPpub103(2007)の記載を元に、
当該係数を0.04として表示しています。
僕が3月22日頃に調べた範囲では、
概ね0.05が御用学者の資料などでも記載されていました。
上記の核医学会の文書も、
引用した通りで0.05で記載されています。
2007年のデータが採用されたのなら、
全て0.04と書かれていても良い筈ですが、
その詳細はよく分かりません。
(2011年4月6日追加しました)
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コメント 42

にうこ

おはようございます。
どんなことでも、理由を知ろうとしないことが一番いけないことだと思います。
先生のお話は安心も不安も含めて、とてもわかりやすいです。
ありがとうございます。

by にうこ (2011-03-30 09:06) 

a-silk

とても役に立つ情報ありがとうございます。

by a-silk (2011-03-30 10:29) 

Y.Fukasawa

現在、暫定基準値が変更されようとする動きが政府・行政に見られ、少し不安になっております。「実効線量に換算すると7.5~155mSvということになります」というところはゾッとしました。暫定基準値の変更についてはこうした乳児や幼児への影響をしっかりと考えた上で定められて欲しいと切に願っております。
by Y.Fukasawa (2011-03-30 10:58) 

アダム

先生のような方が行政におられたら、どんなに心強いことでしょう。
1歳の子供をもつ友達が東京におりますので、さっそく伝えようと思います。一人でも多くの方が先生のご意見に触れることができればと願っています。本音を言うと、先生、テレビに出て解説してほしいです!
by アダム (2011-03-30 12:21) 

ゾフィー

昨日、「建築物等の解体・改修工事等における石綿障害の予防」という特別教育を受講しました。
その中で、工場で働く父親が、幼い子供を仕事場へ連れて行っていたという昔の事例の話しがありました。
その子供は慢性的に石綿の繊維を吸入していた事もあり、成人して間もなく亡くなられたそうです。

by ゾフィー (2011-03-30 15:31) 

ごぶりん

医療問題のトピックに関してはいつもとても仕事上参考にさせていただいております。
どうも有り難うございます。
今、私ができることは市のNPO団体に、以前購入したり貰ったりして未開封のままのミネラルウォーター全てを救援物資としていわき市に届けて貰うことしかできません。
お店で買おうにも水道水の放射能値が問題なかった(100パー信用はできませんが)当地でもペットボトルの水は品切れ状態です。
乳幼児が安全に飲める水の総量は日本全国から集めれば十分賄えるはずだと思うのですが。
外部被曝が著しい地域に優先的に回してほしいです。
by ごぶりん (2011-03-30 17:28) 

takeshi6925

お考えに全面的に賛同します。
現在流通している情報が全て、実効線量と等価線量を混同している(混同させようとしている?)点に納得がゆかず、情報を探していました。始めて同じ考えの方を見つけました。
そもそも実効線量は臓器の受けた(等価)線量に対して、重篤度を考慮したリスクを係数として掛けて足し上げたものですから、「致死性」が極めて低い甲状腺がんについては、実効線量で「発生確率」を議論すれば過小評価になるのは当然だと思います。
尚、成人と乳児の線量換算係数は10倍近く違いますから、この点も含めると、成人の実効線量係数と子供の等価線量係数では2桁異なります。
例えば、現在の暫定基準値では、基準内の水道水(100Bq/kg)でも乳児や幼児が毎日1L飲めば1年で甲状線等価線量100mSvを超えます。
by takeshi6925 (2011-03-30 21:26) 

takeshi6925

連投、申し訳ありません。「基準内の水道水(乳児100Bq/kg、幼児300Bq/kg)」でした。
致死性の低いがんが、こうした緊急災害時の国レベルのリスク管理において軽視されがちなのはある程度仕方ないと思います。一方、個人レベルでは、死なずとも我が子の一生に関わる問題なので
>ご妊娠されている方と乳幼児のお子さんに関しては、(概ね4歳以下とお考え下さい)極力不要な被曝量をゼロにする、
という対策を取るべきとのお考えに賛成です。しかし・・・そのための適切な情報があまりに少なすぎる現状を危惧しています。一研究者として、他分野の専門家の方に対する信頼も敬意も持っているつもりですが、先日の日本産婦人科学会のコメントなど見ましても、今回ばかりはいささか失望を感じております。門外漢の自分に何ができるか考えています。
ところで、外部にこちらのブログのリンクを張ることを許可していただけますでしょうか。
by takeshi6925 (2011-03-30 22:24) 

fujiki

にうこさんへ
コメントありがとうございます。
少しでも参考になる点があれば幸いです。
by fujiki (2011-03-30 22:53) 

fujiki

a-silk さんへ
いつもお読み頂きありがとうございます。
a-silk さんの記事では、
いつも和まして頂いています。
by fujiki (2011-03-30 22:56) 

fujiki

Y.Fukasawa さんへ
コメントありがとうございます。
乳児や幼児の影響については、
情報とは別個に、
1人1人で自分の家族を守る、
という考えに立たないといけない、
というように思います。
by fujiki (2011-03-30 22:58) 

fujiki

アダムさんへ
コメントありがとうございます。
嬉しいのですが、
それほど大層なことはありません。
by fujiki (2011-03-30 23:01) 

fujiki

ゾフィーさんへ
コメントありがとうございます。
放射線もそうですが、
アスベストも大きな問題ですね。
by fujiki (2011-03-30 23:02) 

fujiki

ごぶりんさんへ
コメントありがとうございます。
分を守った発言をしろ、ということですね。
何となく言われることが分かりました。
これからもよろしくお願いします。
by fujiki (2011-03-30 23:04) 

fujiki

takeshi6925 さんへ
コメントありがとうございます。
同じお考えの方がいて、
非常に嬉しく思います。
内分泌学会は、
ただ核医学会の文書を引用して、
その通りに説明せよ、
という文書です。
これもどうなのかな、と疑問に思います。

リンクはして頂いて構いません。

これからもよろしくお願いします。
by fujiki (2011-03-30 23:08) 

hkoyaan

ナイス指摘です
team nakagawaもブログで甲状腺のヨウ素による被曝の計算で実効線量係数で計算して等価線量閾値100mSvと比べているというお粗末さ。http://t.co/TQhaieL
by hkoyaan (2011-03-31 18:55) 

fujiki

hkoyaanさんへ
コメントありがとうございます。
そうですね。
間違いは全く書いてはいないのですが、
実効線量の100mSvを超えなければ、
放射線被曝は有り得ない、
というかたくなな意志を感じます。

by fujiki (2011-03-31 21:39) 

hkoyaan

>実効線量の100mSvを超えなければ、
>放射線被曝は有り得ない、
>というかたくなな意志を感じます。

まさにフリージャーナリスト上杉隆さんの言う『安全デマ』的な意図を感じてしまいます。今の基準は危険ではないですが、幼児が多めに飲んだり食べたりすれば、1年~1.5年で等価線量100mSvに達し得ます。上のtakeshi6925とまったく同意見です。
by hkoyaan (2011-03-31 23:33) 

お名前

素朴な疑問ですが、
放射線ヨウ素には半減期が8日という計算が抜けてませか?
by お名前 (2011-04-01 00:15) 

fujiki

お名前さんへ
預託実効線量の換算係数も、
等価線量の換算係数も、
内部被曝の場合、
大人なら50年、
お子さんなら70年の、
その後の放射能の時間による減衰を、
考慮して加算した数値になっています。
内部被曝の場合、
たとえば100mSvの被曝というのは、
その線量のその後数十年の影響を加算して、
得られて数値です。
これが内部被曝の特殊性です。

実際にはヨード131の半減期は8.04日なので、
その線量は7日で59.7%、
27日で9.8%に減衰します。
しかし、ゼロにはなりません。
半減期を誤解して、
線量の数値を8倍されたりする方もいますが、
それも誤りです。

ご参考になれば幸いです。
by fujiki (2011-04-01 06:16) 

fujiki

hkoyaan さんへ
その通りですね。
放射線治療をされる先生は、
放射線は確かに便利なものではあるけれど、
人体には当然害があり、
それを使用しないで同等の効果のある治療があれば、
当然それを選ぶべきだ、
という当たり前のことを、
忘れているのではないかと思います。

by fujiki (2011-04-01 06:21) 

ponta

詳しく分かりやすい解説、ありがとうございます。
ところで、食品に含まれる放射能の「暫定基準値」は、子供にも安心な数値でしょうか。
間もなく小中学校では給食が開始されます。地域によっては、農家応援のために積極的に福島産、茨城産の野菜等を使用する意向があるとききます。大人はともかく、子供に食べさせて大丈夫なものか大変案じております。是非お考えをお聞かせ下さい。よろしくお願いいたします。
by ponta (2011-04-06 14:48) 

fujiki

ponta さんへ
コメントありがとうございます。
暫定基準は基本的には、
予期される影響のうち、
小児や胎児を含めて最小の被曝量を、
その設定の前提にしています。
ですから、建前上は「子供でも安心」ということになります。

ただ、他の方も指摘されていることですが、
この基準は「単回」の放射線の被曝の影響を見たものです。
つまり、放射能が一回の爆発でボンと出た時、
それが食品に影響を与える効果を、
積算して表現したものです。

ですから、
「このホウレン草を1年間毎日食べても安心」
というのは、
単回の被曝の影響に限った話です。

現状のように、
何度も水蒸気爆発が起こるは、
放射能を大量に含むガスが、
何度も放出されるは、
という状況を、
想定したものではなく、
複数回の影響は、
ある程度加算される、と考えるのが妥当です。

大人の場合はもともと安全域が広いので、
大きな問題はありませんが、
小さなお子さんの場合
(特に4歳以下)では、
その数値は無視して、
極力避け得る被曝は避ける、
という考えが妥当と思います。

大人はドシドシ食べるべき、
と僕も思いますが、
給食への採用は正直僕は反対です。

ご参考になれば幸いです。
by fujiki (2011-04-07 08:18) 

ponta

ご回答、ありがとうございました。
原子力安全委員会によると、食品と水の暫定基準値は甲状腺等価線量50mSv/年を基準に作られているそうです。
先生の参照されていた「ICRPの勧告」(甲状腺線量は20mSvでは小児甲状腺癌誘発が示されたことはない)と食い違っており、気になりましたので、食品安全委員会に問い合わせたところ、暫定基準を作る際にはICRPの勧告を考慮しなかったということでした。今後の審議では考慮する可能性があるそうです。
今のところ大気中や水の放射線数値も下がってきていますし、心配しすぎかとは思いますが、何とも言えず複雑な気持ちです。
by ponta (2011-04-07 16:35) 

takeshi6925

仮に今回の事故が、短期収束型の範疇にに収まるとしても、上のような根拠に基づく基準値なのであれば、「時間経過とともに、摂取制限の基準値も低く修正し続ける」のが妥当な気がします。
今回、初期の爆発で基準100倍レベルの作物も出てるわけですから、仮にこうした作物が順次出荷解除になってゆくと、基準値ぎりぎりの食品がわりと長期間(この場合50日間程度)流通し続けてしまうことになりますよね。これはやはり問題だと思うのです。
by takeshi6925 (2011-04-11 19:44) 

fujiki

takeshi6925 さんへ
コメントありがとうございます。
ご指摘の通りだと思います。
自分の身は自分で…ではないですが、
個々に気を付ける以外はないような気がします。
by fujiki (2011-04-11 21:03) 

ずっか

はじめまして。
専門的な話面白く聞きました。
ちょっと質問なのですが、福島で癌の発生確率5年で20倍になるとの情報をツイッターで受けました。
詳しい情報を得ようと色々聞きました。それは作業員のことか、避難民のことか?
どういう条件でそういう倍率になるのか?
すると、ソースは自分で調べてかんがえろ。と一貫して明かそうとしませんでした。
彼が言うには「自分はすべてのソースを見て自分で考え判断してるからお前とはインテリジェンスに対するスタンスが違いすぎる」と。

調べた限りチェルノブイリでは確かに5年で2倍、10年以上たって7,8倍の甲状腺癌が発生したという情報はありました。
しかし、今回の福島の状況で通常の20倍の癌のリスクはいま私の知っているソースでは考えられないのです。

なにかその辺の情報知ってましたら、申し訳ありませんが情報共有させてください。

何卒よろしくお願いします。
by ずっか (2011-04-18 16:09) 

fujiki

ずっかさんへ
コメントありがとうございます。
癌を一緒くたにして、
何倍になる、というような言い方は、
あまり根拠のない場合が殆どだと思います。
癌の性質によっても、
その被爆時の年齢によっても、
それぞれ個別の事項と考えた方が良いのではないでしょうか。
例外はありますが、
概ね放射線誘発癌は、
被爆後15年以上は経って発症することが多いと思います。
by fujiki (2011-04-18 22:31) 

もんきち

都内在住の3か月の乳児を持つ母です。先生のおっしゃるように極力被ばくしないということは、家族を守るうえでとても大切だと思います。我が子は、生後すぐにCTを撮っており、不安でなりません。CTで浴びた放射線量を単純に足してリスクを計算しようとしていましたが、実行線量の説明等読むと、そう簡単に計算できるものでもないようだなと思いました。そもそもここまでなら大丈夫という保証はないのでしょう。でも、やはり我が子は安全圏にいると確認したいがためについつい数字にこだわってしまいます。正しい情報を得て、子どもを守っていきたいので、これからも、情報発信よろしくお願いします。
by もんきち (2011-04-24 11:53) 

fujiki

もんきちさんへ
コメントありがとうございます。
CTのような医療被爆と、
原発からの放射性物質の被爆とは、
分けて考えて頂くのが良いかも知れません。
こちらこそ、これからもよろしくお願いします。
by fujiki (2011-04-25 08:13) 

みんと

とてもわかりやすい説明ありがとうございます。10歳と14歳の子供がいます3月21日に日立から20リットルの水をもらってきて(断水のため)
3月24日の報道で日立の水に150ベクレルのヨウ素が出たと知りましたが,3日も前の水なので大丈夫かと思い家族4人で飲んでしまいました。1人4~5リットルを10日かけて飲んだような感じです。後から23日以前はモニタリングをしていなかったという事を知り,数値がもっと大きかったのでは?と大変不安です。また21日~23日にかけて,雨が降りました。飲みきった後は,ミネラルウオーターです。医学的に見て大丈夫なのでしょうか?学校給食も4月から始まってます。
by みんと (2011-04-30 12:14) 

fujiki

みんとさんへ
コメントありがとうございます。
ある程度の量の放射性物質が、
含まれていたことは確かだと思いますが、
お子さんのご年齢から考えて、
現時点で問題はないと思います。
現状問題がある可能性があるのは、
授乳期と4~5歳以下のお子さんの被ばくだと思います。
ただ、勿論無用な被ばくはしないに越したことはありませんので、
今後とも出来る範囲での、
注意の継続は必要だと思います。
(風評被害などもあり、
食品についてはあまり明確なお返事の出来ないことを、
お許し下さい)
by fujiki (2011-05-01 21:59) 

Cafe

原子力安全委員会の「原子力安全委員会において3月11日以降に行った助言の活動について」によると、

3月26日と27日にいわき市で実施した小児甲状腺被ばくの調査結果において4歳児1名が甲状腺等価線量35mSvだったそうです。

この件についてコメントしていただければ。
by Cafe (2011-07-08 01:18) 

fujiki

Cafe さんへ
コメントありがとうございます。
現時点でしっかり情報を把握していないので、
ちょっとお答えにお時間を下さい。
by fujiki (2011-07-08 08:34) 

Cafe

いきなりの質問で申し訳ないです。

原子力安全委員会が公表した、3月末に行った子供の甲状腺被曝調査の結果が公表された委員会資料は以下のものです。
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan031/siryo4-3.pdf

別途「原子力安全委員会において3月11日以降に行った助言の活動について」というページがあり、3月29日付で「小児甲状腺の測定結果についてQ&A」という資料がありその中に「3月26日と27日にいわき市で実施した小児甲状腺被ばくの調査結果において4歳児1名が甲状腺等価線量35mSvだった」旨の記載があります。

資料を見る限り防災上のヨウ素材服用の適否の判断に利用された?ようにも見えますがICRP勧告にも触れており、安全上の判断もなされたようにも見えますがはっきりしません。

by Cafe (2011-07-08 14:24) 

Cafe

一番大事なURL張り忘れていました。何度もすみません。
3月29日付「小児甲状腺の測定結果についてQ&A」

http://www.nsc.go.jp/ad/pdf/20110329_1.pdf
by Cafe (2011-07-08 14:59) 

fujiki

Cafe さんへ
これは3月26日の測定ですから、
仮に14日に被ばくしたと考えると、
半減期8日で12日後になりますから、
35÷0.35=おおよそ100mSvになります。
つまり、被ばく線量自体は100mSvに達していた可能性がある訳です。
Q&Aの質問の文章は、
多分そうした含みがあるのではないかと推察します。
いずれにしても、
本来は水素爆発(?)の直後に、
こうした測定がサンプル調査のみにしても、
是非行なわれるべきだったのではないか、
と思います。
時間が経ってから検証することは、
実際には不可能です。
今後は定期的な甲状腺の検診で、
発癌の有無をチェックしてゆくしかありません。
by fujiki (2011-07-08 20:43) 

Cafe

ありがとうございます。

等価線量の値は被曝当初から測定日までの被曝を考慮していない可能性がある、ということですね。仮に100mSvとすると結構な線量となります。
(ただし3月12日あたりからの線量を考慮して算出した可能性もあるとは思います。専門家がやっただろうし)

4歳児の年齢を考慮しても等価線量100mSvでは0.5%の確率増と理解してもよいのでしょうか?

また気になるのはこのお子さんはいわき市の方ですよね。別途川俣や飯館のお子さんも測定されていますが、こうしたレベルの汚染がこれら地域以外にも広く分布したのではないかと心配されるところです。

本来であれば指摘のように福島県内でもサンプル的にでも幅広く調査すべきだと当方もお思います。現状ではヨウ素131は減衰しWBCでも測定できない値になっているはずです。(これは福島市在住の方が6月末にテレビ取材でWBC測定した結果でも裏付けられています。ちなみに受診された家族のお子さんの放射性物質は数十ベクレル程度でした。放射性ヨウ素の被曝はもちろんカウントできません)
by Cafe (2011-07-08 22:02) 

fujiki

Cafeさんへ
100mSvで0.5%というのは、
外部被爆によって起こる、
癌による死亡の上乗せ効果の推測の数値ですが、
全ての癌をトータルで見たもので、
小児の甲状腺癌の発症率とは別物です。
今年のNew England…の放射線障害の概説では、
1シーベルト当たり2~3倍の増加がある、
という記載でした。
被ばくハンドブックの計測法は、
あくまで被ばく直後にサーベイメータで測定し、
治療の必要性を判断するものですから、
僕は推測で吸収線量を上乗せはしていないと思います。
by fujiki (2011-07-09 09:00) 

主婦

突然の質問恐れ入ります。
本日のニュースで、子どもの甲状腺からの放射線が検出され、
35ミリシーベルトだったと言うことですが、
どう考えても、安全とは言い難いですよね?
子供たちをどうにか守りたいです。
by 主婦 (2011-08-13 22:50) 

fujiki

主婦さんへ
上記のコメント欄にありますように、
当該の調査自体は3月29日には一旦公表され、
その後安全委員会の判断で削除され、
今回日本小児科学会の学術集会の報告に含まれていたので、
再度日の目を見た、という経緯のものです。

残念ながら不充分な測定で、
何処まで被ばくの実態を示しているものかは、
分かりません。
3月下旬の時点での測定なので、
実際の被ばく量とは隔たりのある可能性もあるのです。

当初は上の記事にもありますように、
専門家のコメントも、
小児実効線量限度が1mSvで、
甲状腺の等価線量が20mSvを、
安全の基準において発言したり記載されたものだったのですが、
それがそのうちに実効線量が20mSv、
甲状腺等価線量で100mSvまでは安全、
というようにすり替えが行なわれているのです。
ある種の政治的な判断が、
その間に行なわれたものと考えられます。

ただ、チェルノブイリの小児甲状腺癌の被ばく量は、
概ね150mSv(等価線量)以上と、
公式には考えられています。
by fujiki (2011-08-15 09:19) 

Cafe

コメント欄を記憶のために、、、
「甲状腺被曝、最高87ミリシーベルト 50ミリ超も5人」
http://www.asahi.com/national/update/0309/TKY201203090004.html

弘前大学の床次眞司教授が昨年4月に福島市や浪江町の方の甲状腺の等価線量を測定した結果が報道されています。なぜいま公表されたのかなぞですが。。。

当コメント欄で懸念されたように、原子力安全委員会の測定以上の被曝がやはりあったのが実情のようですね。非常に残念です。

これまで福島の方の被曝量の想定にはヨウ素による被曝は含まれていません。床次教授のデータが活用され、より正確な被曝量が算定され、今後に生かされることを希望します。
by Cafe (2012-03-09 17:33) 

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