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人間という謎 [身辺雑記]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

朝から健診結果の整理をして、
介護保険の意見書を書きかけたところで、
ちょっと疲れたのでPCに向かっています。

それでは今日の話題です。

僕は人付き合いの得意な方ではありませんが、
それでも仕事柄多くの人と話す機会はあります。

人間とはどういうものなのか、
ということについては、
ある程度分かって来たと思うことがある一方、
それでもどうしても分からないこともあります。

今日はちょっとそんな話です。

医者の団体のようなものがあって、
個人攻撃になると困るので、
その名称は伏せますが、
月々かなりの額のお金を払い、
それでいて苛められたりして、
何のために入っているのか、
疑問に思うこともあるのですが、
辞めると診療において色々と不都合があるので、
仕方なく入っているというのが実状です。

その会議というのが定期的に行なわれていて、
僕も以前は真面目に参加していたのですが、
ある出来事があって以来、
最近はすっかりご無沙汰になっています。
ただ、お金だけは振り込んではいます。

その出来事というのは何かと言うと、
その団体の役職があるのですが、
それをしていた医者が、
続けてやるのは嫌だ、と言い出し、
ある日診療所に電話が掛かって来て、
その役職を今度はお前がやれ、
と言われたのです。
それも、あなたに是非やって欲しい、というような、
そんな言い方ではなく、
他の医者は皆忙しいので、
お前以外やる奴がいないのだ、というような、
僕の人格など、
微塵も考慮はしていない、という言い方でした。

僕は若干の抵抗はしたのですが、
それでも他に人がいない、と言われれば、
嫌だけれど仕方がないのかな、
と言う気はしたので、
「分かりました」と返事をしました。

それから数日後に会議が開かれ、
その場で僕に強引に役職を押し付けたその医者が、
石原先生がやることになりました、
と確かに皆が揃った中で言い、
お酒の入った席ではありましたが、
皆がそれを承認しました。

僕はそれでその役職を受けるつもりで、
仕事を整理したり、
そうした話を周りの人にしたりしました。

ところが…

その役職は選挙の建前になっていて、
その推薦というのがあるのですが、
その結果がもう期日のぎりぎりになって送られて来ると、
その中に僕の名前はありませんでした。
つまり、誰も僕を推薦しなかった訳で、
僕がその役職に就く、という話は、
いつの間にか立ち消えになっていたのです。

何があったのかは全く分かりません。

その後も僕に対しては、
何の説明もありませんでした。
電話一本葉書一枚ありません。
僕に押し付ける時は、
執拗に電話をし、勧誘し、
会議の席上でも皆がそのことを確認したというのに、
一旦それが白紙に返ってしまうと、
誰も何1つ僕に説明はしてくれません。
あたかも最初からそんな話はなかったかのように振舞うのです。

僕は二度とこの医者とは、
接触を持つことは止めよう、
とその時思いました。

その唾棄すべき何かから、
なるべく遠くにいようと思ったからです。

そして、こんなことは二度はあって欲しくはないと思いました。

ところが、最近同じようなことがありました。

僕の尊敬していた在宅医療のクリニックのドクターがいました。

僕はそこに何度か研修に行き、
その先生のエネルギッシュな診療と患者さん本位のその姿勢に、
尊敬の念を持っていました。

僕が定期的に診ていたある患者さんがいて、
体調を崩し、僕が紹介して、
近隣の総合病院に入院して検査をしたところ、
転移した癌が見付かりました。
その原発巣は、
定期的にその病院の当該の診療科に通っていたのにも関わらず、
転移が明らかになるまで見付からなかったのです。

その時点で病院の主治医は、
その患者さんには治療の適応はないと判断、
患者さんを在宅医療での看取りの方針として、
その僕の尊敬するドクターの、
在宅医療のクリニックに紹介しました。

患者さんのご家族は、
その時点で診療所にお見えになり、
患者さんご本人は、
在宅で僕が診てくれることを希望している、
と話されました。

非常に嬉しく感じましたし、
診療所も在宅支援診療所として、
スタッフこそ少ないですが、
出来る限りのことはしているつもりではありましたので、
診させて頂くこと自体はやぶさかではありませんでした。
また、患者さんのご経過には、
僕なりに何故こんなことに、
という非常に無念の思いがありました。

ただ、病院としては実績のある在宅診療専門のクリニックの方が、
遥かに頼もしい、と思っているだろうことは分かります。
それに代表者の先生は僕の尊敬する方です。

それで僕はそのクリニックは信頼の置けるところであることを話し、
お願いするのが間違いがない、ということを話しました。
ただ、僕としてもその患者さんに責任を持ちたいと思いましたので、
クリニックに僕から連絡した上で、
クリニックにご迷惑の掛からない範囲で、
僕も時々患者さんのお宅に伺おう、
と思いました。

それで、そのクリニックの先生にメールで相談すると、
すぐにご返事が来ました。

その内容は極めて感動的なもので、
その患者さんのご経過を考えると、
自分ではなく石原先生が主治医になるのが適切だと思う、
それについては自分がサポート医として、
協力しましょう、というものだったのです。

さすが僕の尊敬する先生です。
でも、その責任の重みには、
押し潰されそうになる思いがしました。

僕は僕に出来る精一杯のことはしようと、
その気持ちだけは強く持ちつつ、
患者さんが退院される日を待ちました。

ところが…

患者さんが病院を退院した数日後
その在宅医療専門クリニックから、
1枚のファックスが送られて来ました。

そこには、
ご紹介頂いた患者さんは、
本日から当クリニックで診療を開始しました、
以上ご報告申し上げます、
と言う意味合いのことが、
あっさりと書かれていました。

それ以外に先生からのメールもなければ電話もありません。

おまけに主治医はその先生ではなく、
クリニックに勤めている別の医者でした。

僕は患者さんのご家族に連絡を入れ、
僕の方でもご訪問して良いかどうか、
確認をしました。
ご家族は是非にと言ってくれたので、
それで僕は患者さんのお宅を訪問しました。

そんな話はご家族にはしませんでしたが、
どうも先生が僕に主治医を、というような話は、
現実には立ち消えとなり、
少なくとも表面上は全くなかったようです。

多分病院としては、
その先生のクリニックでなければ、
病院に無用な負担が掛かるかも知れず、
そうした面倒は避けたかったのだと思います。

ただ、一言説明が、
メールでも電話でも何でもいいのですが、
あってもいいですよね。

別に謝って欲しいとは思わないのです。
そんなことをして頂いたら恐縮してしまいます。

ただ、一旦違う説明をしておきながら、
それが一方的に変更になっても、
あたかも最初からそんなことはなかったように知らん振り、
というのはどうなのでしょうか?

僕はこういうのは本当に理解出来ないのです。

僕も嘘は吐きますし、
なるべく逃げないで困難にも向かい合いたいとは思いますが、
逃げたくなる気持ちもあるし、
実際に過去には逃げたこともあります。
他人を裏切ったこともあります。

ただ、もしその先生の立場だったら、
また最初の例の医者の立場であったら、
僕は絶対にそういう無視するような態度は取らないし、
また取れないと思います。

僕にはですから理解が出来ないのです。

何故なのかしら。
自分より下の立場の人に、
あることを表明して、
ある大きな責任をその人に負わせておいて、
それがご自分の事情で翻ると、
何の説明もせずに知らん振りというのは、
どうしてそういうことが出来るのでしょうか?
それで何か心が苦しくなることはないのでしょうか?
そうした無責任に、
どうしてまっとうな人間の心が耐えられるのでしょうか?

これは皮肉でも何でもなく、
心からの僕の気持ちです。

団体の医者には多分交流を持たなくても、
どうにか済みそうなのですが、
その尊敬していた先生には、
また教えを請わなければいけません。

ただ、どういう顔をしてお会いすればいいのか、
僕には分からないのです。
何かちょっと変な態度を示せば、
却って意識して不快な感じを持たれるかも知れないですよね。
尊敬している先生に、
そうした感情を持ってしまうというのは、
本当に本当に切ないことです。

今日は僕にとっての人間の謎の話でした。

ひょっとしたら、皆さんにとっては、
謎でも何でもないのかも知れません。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。
僕自身も気を付けますから、
誰かの期待を裏切った時は、
その立場に拘らず、
必ず説明だけはして下さいね。

石原がお送りしました。
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コメント 6

永遠の通りすがり

比率からすれば私は、人から裏切られるより、人を裏切ることのほうが遥かに多い人生を送っていると思います。

私は最近、多くの人を裏切る形で仕事を辞めました。なんの説明もせず、謝罪もせず、お礼も言わずに「逃げた」のです。
だから今度のことも、そういった自分へのしっぺ返しにさえ思えます。


週明けの月曜日に部屋にいて、引越しの準備も、何もしていません。
気持ちに任せて、鬱々とした気持ちで書き込んでしまいました。すみません。
by 永遠の通りすがり (2010-06-21 10:12) 

fujiki

永遠の通りすがりさんへ
先週も話したように、
先週のことはこれはもうあなたのせいではなく、
悪の巣窟みたいな〇〇ホスピタルと、
その高名な先生が悪いんだ。
あなたは100%悪くないんだ。
だから、思い悩む必要はないし、
別に今引越しの準備をする必要はないんだ。
弱い立場にあったあなたが、
逃げたのは当然のことで、
それは悪いことでも何でもないんだ。
それは正当で当然のことなんだ。

僕が言いたいことは、
強い立場の人間が、
そうしたずるい逃げ方をしてはいけない、
それは卑しいことだと言うことなんだ。

だから、あなたはそんなことを悩まないで下さい。

悪い奴にはちゃんと悪いと言った方がいいんだ。
怒るべきなんだよ。
それは相手のためでもあるんだから。

鬱屈した気持ちを、
自分にぶつけては絶対にいけない。
悪い奴にぶつけて下さい。

必ず予約を取るんだよ。
相談員にもはっきりと酷いことをされた、
と言うんだよ。

あなたは絶対良くなるんだから。
その準備はもう出来ているんだから。

自分で自分を悪くしては絶対にいけない。

あなた自身をを救って下さい。
by fujiki (2010-06-21 11:16) 

さすらいの、、、

いきさつは、わからないことであってもこの往復とも言えるコメントを拝読し、人間関係の難しさを痛感いたします。そんな修羅場を幾度となく潜りぬけてくると免疫みたいなものが育まれて淡々と過ごせるようになるといつも自分自身に言い聞かせて、これも勉強、いい経験だ!と開き直る術を得たいと考えております。
by さすらいの、、、 (2010-06-21 11:45) 

midori

nice!は1記事に2つは付けられないので,
上記3つのコメントに 『nice!』 と叫びたいと思います.
時々思う 「このブログの読者で良かったなぁ」 という気持ちを
今しみじみ噛み締めています.
by midori (2010-06-21 12:51) 

みぃ

こんにちは。
人命を預かるお医者様のグループでも、会社組織の人間関係と、全く変わらないと言う事なのでしょうね。
主人の会社も一般的に言えば、人気の一流大企業と言われる所ですが、やはり、一つ対応を間違うと、直ぐに蹴落とされる世界です。
所謂グループ網を上手に張って、その流れに乗って行かなければ、出世はおろか、自分が投げだされてしまう世界なのだと実感させられました。  グループ網同士の蹴落とし合いです。
平気で主人等も、何度裏切られた事でしょう。
でも、めげる事無く、与えられて範囲で上手に自分の世界を作って、無事定年を迎えました。 たぶん、結果的には、かなりの成功者だと言えるとは思いますが、私ならば、耐えられない辛酸を舐める様な恐ろしい世界で、耐えられなかったと思います。
主人は、元気な体力と誰とでも仲良くなれる性格とを兼ね備え、嫌な事は直ぐ忘れる特技??を持っているから出来た事だと思います。(笑)
嫌な事をされたり、裏切られたりすると、相手が謝らない限りは、あまり仲良くしたくない私の様な性格では、到底無理だったと思います。
お医者様とて人間ですので、当たり前なのかもしれませんが、人命を預かる職業を目指した人々は、もう少し、良質のの性格を持って頂いている物と・・期待してしまいます。 牧師さんや僧侶の方達と同様に・・・。

by みぃ (2010-06-21 15:16) 

fujiki

皆さんへ
コメントありがとうございます。
by fujiki (2010-06-21 22:42) 

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