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新型インフルエンザAの現況その25 [新型インフルエンザA]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

朝から健診結果の整理などして、
それから今PCに向かっています。

それでは今日の話題です。

今日は久しぶりに新型インフルエンザの現況です。

診療所でのインフルエンザの患者さんは、
一時期よりはぐっと減りましたが、
それでも毎日1~2人はいらっしゃいます。
つまり、完全に流行は終息してはいません。

そのいずれの方も、
簡易検査では新型インフルエンザの反応を示しています。
つまり、今シーズンに関しては、
季節性インフルエンザは、
ほぼ完全に阻止されている状態です。

季節性インフルエンザワクチンの接種は、
ほぼ終了し、念のため3本のみ残しているだけです。

新型インフルエンザワクチン(勿論国産のみです)は、
まだ接種を続けていますが、
これも1日数人のペースです。

悪名高い10ml の大瓶は、
1ml との交換が可能になりました。
診療所では在庫になっていた4本を、
全て1ml のバイアルに交換しました。
集団接種用に購入したワクチンを、
安値で転売するような行為も黙認されていて、
ワクチンのダブつきが明らかとなり、
ワクチンの規制は、
あってなきが如きものになっているようです。

2月19日(昨日)には、
厚労省のサイトに2月18日時点までの、
新型国産ワクチンの副反応報告が公開されました。
その中で、以前報道され、
ブログの記事でも触れた、
ワクチン接種後40分で心肺停止をされた、
新潟の事例の詳細が公開されています。

ちょっと興味深い内容なので、
概略をご紹介します。

事例116例、というのがそれです。

事例は80代の女性で、高血圧と弁膜症をお持ちの方です。
新型インフルエンザワクチンを医療機関で接種後、
30分後までは特に症状はなく、
帰宅途中の10分後に、
倒れた状態で発見。
呼吸は停止し、血圧も低下して、脈は触れない状態でした。
その場で気管に管を入れ、心臓マッサージも施行。
除細動器を使用したところ、
「電気ショック不要」と応答された、とのことです。
その10分後には救急車にて医療機関に搬送。
死亡確認に至った、という経過です。
この方はすぐに死後画像も撮っています。

現在では特に地方の救急病院では、
そうしたところが多いようですね。
後で無用のトラブルが無いように、
亡くなった時点で、すぐに死後画像を撮るのです。
この方の場合、死後に全身のCTを撮影しています。

しかし、特に異常は見付かりませんでした。

ご遺族が解剖を希望されなかったため、
解剖されてはいません。

勿論ご遺族のお気持ちを考えれば、
安易な発言は慎むべきですが、
医学的見地からは、
本来は是非解剖が必要な事例であったと、
僕は思います。

僕は矢張りこの事例はワクチンとは無関係の、
おそらくは急性の心臓死と考えますが、
当初考えたより克明な追求が行なわれ、
主治医の判断も理に適ったものであることには、
納得がいきました。

それはともあれ…

もうあまり報道もされませんが、
新型ワクチン接種後死亡事例は、
2月18日現在で127名に上り、
高齢者に多いという傾向も変わっていません。

おそらく来シーズンのワクチンは、
新型ワクチンと季節性のワクチンとを、
混合したものになりそうですが、
僕は拙速にそうした方針を取る前に、
季節性と新型ワクチンの副反応の差異については、
もう少し厳密な検討が必要なのではないか、
と思えてなりません。

医療機関への注意事項として、
極端に全身状態の悪い方は、
ワクチン接種の是非を慎重に判断するように、
とか、アレルギーや喘息の方は、
接種後30分は様子を見て、
急変時にも対応出来るように、
などと書かれていますが、
問題はそうしたことではなく、
たとえば接種前にこの数値を測るとか、
接種後にこうしたデータを取る、とか、
そうしたことで重篤な副反応を、
回避出来るような可能性を探ることではないか、
と僕は思います。
問題は虚構の安全を主張することではなく、
稀に起こる事故が推測可能なものであるかどうかを、
探求することにこそあるからです。

皆さんはどうお考えになりますか?

今日は新型インフルエンザの現況をお届けしました。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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吉田 尚美 (なっちゃんママ)

石原先生、こんにちは。私は、中学生の娘が一人がいる40代主婦です。結構、新しい情報や健康に関する情報には敏感で、昨年12月に子宮頸がんの予防ワクチン「サーバリックス」が承認されたとワイドショーなどで知り、早速中学生の娘の予防のために、グラクソ社のホームページで接種のできる近くの医院を見つけました。でも、まだその医院では、誰もしたことがなかったようで、1月に1回目を打った時もこちらが「筋肉注射ですよ。」とか「次は1ヵ月後で、3回目は半年後ですよね。」と確認するといちいち説明書を見て「そうですね。」と答えながら、やっている感じでした。明らかにグラクソ社のホームページでいろいろ調べた私の方がよく知っていました。それで、昨日は2回目の接種に娘を連れて行ったのですが、もう2度目だから分かっているだろうし、いちいち言うのも失礼だろうと思い、少し離れた所から何気で見ていたら、担当医がどう見ても皮下注射のやり方で注射していました。それで、「これって、筋肉注射じゃなかったですか?」と私が聞いたら、一瞬黙って、「筋肉注射も皮下注射も効果に変わりないから、どちらでもいいんですよ。」と言って、そそくさと去って行きました。心配なので、家に帰ってグラクソ社のホームページで確認すると、やはり「筋肉注射専用。静脈注射及び、皮下注射しないこと。」と書かれていました。本当に、サーバリックスは、皮下注射しても効果は変わらないのですか?私には、指摘されて間違いに気づいたけど、謝るわけにはいかないから、そう言ったとしか思えないです。心配で、いろいろ検索していて石原先生のブログに出会いました。筋肉注射と皮下注射のことや、ワクチンのことなど興味深く読ませていただきました。先生は、本当にいろいろな事をご存知で、勉強されていますね。頭が下がります。私が娘を連れて行った医院の先生も、新しいものを取り入れるなら、もっと勉強してからにして欲しいです。
by 吉田 尚美 (なっちゃんママ) (2010-02-20 13:07) 

一歩後退二歩前進

いつも拝読させて頂き、貴重な勉強をさせて頂ける事に
感謝申し上げます。

医薬品には、「絶対」がない以上、データの蓄積と
その分析・検証が常に必要だと思うのですが、行政の性なのか、
あるいは体制の不備なのか、同じことが繰り返されるのは
納得し難いものがあります。

嫌な言い方ですが、患者さんの犠牲が出たことは避けるべきですが、
それを今後に活用できなければ「ムダ死に」じゃないかと思いたく
なります。そうならないためにも、ご指摘のような措置が講じられること
を願っております。

そういえば、今年はがんワクチンも申請されるようですね。
すい臓がんのワクチンへの期待が大きいと思いました。治療より
再発防止に本来は使ってほしいが、そうも言っていられない現状が
ある、という研究者の方の言葉は印象的でした。

ワクチンの有用性・安全性が確立され、企業が適正な収益を
上げることでその動きが加速されることを切望します。
by 一歩後退二歩前進 (2010-02-20 13:48) 

みぃ

新型インフルエンザの予防接種をやっと一か月前に、受ける事が出来ましたが、なかなか接種してくれない病院が多いのには、不思議さを感じました。
三種混合ワクチンを下の子に打って貰った時に、看護婦さんが”この薬は大変に安全だと言われている薬ですから、安心です。”と言われ、生後六か月の下の子に接種して頂きました。
我が子は無事に何ともなく終わりましたが、その後、二か月もしないで、接種に因る、後遺症が続々と発症したらしく、三種混合は、親の判断に任せると言う方向に変わり、最後には二種混合に変わりました。 その後、二種混合も親の意思次第で受けなくても良くなりました。
そのせいか、一昨年だったでしょうか大学生の間で、はしかが流行したと言うニュースが流れていました。
長男の時は、2歳にもならないうちに大変重いはしかに掛り、大変心配致しました。
いつも、予防注射の安全性と病気に掛るリスクとの狭間で、迷い迷い子育てをしていた時代を思い出します。


by みぃ (2010-02-20 17:31) 

fujiki

吉田尚美さんへ
コメントありがとうございます。

サーバリックスはアジュバント入りのワクチンなので、
筋肉内に注射しないと、
成分がすぐに拡散してしまい、
充分な効果が得られない、というのが、
一般的な考え方です。
皮下注射にリスクが高い、という訳ではありませんが、
腫れたりはし易くなりますし、
効果はかなり低くなる可能性があります。

ただ、皮下注射はちょっと深く針が入れば、
場所によっては筋肉注射になってしまいますし、
筋肉注射は遠慮がちにやると、
針が深く入らず、皮下注射になってしまいます。
従って、その両者は、そう厳密に区別出来るものでもない、
という言い方も出来ます。

でも、あまり悪くは言えませんが、
多分誤魔化したのだと思いますね。

僕も他人事ではないので、
気を付けて診療に当たりたいと思います。
by fujiki (2010-02-20 22:27) 

fujiki

一歩後退二歩前進さんへ
コメントありがとうございます。

一時のワクチンの危険ばかりを煽る報道も一方的でしたが、
安全を強引に強調する行政の姿勢も、
また問題だと思います。


by fujiki (2010-02-20 22:36) 

fujiki

みぃさんへ
コメントありがとうございます。

3種混合の事例は、
本当は今もう一度考える必要があるのでは、
と僕は思います。
by fujiki (2010-02-20 22:43) 

ゆきちゃん

先生 こんばんは  いつもとても勉強になります。3か月ほど前に新型インフルの質問で先生に丁寧に答えてもらった者です。お陰さまで元気になりました!ひとつ質問ですが、簡易検査で新型か季節性かの判断はつくのでしょうか?読み間違えだったらすみません。ブログこれからも楽しみにしてます。(むか~しの思い出話が大好きです。どうなったんだろうわくわくします。)
by ゆきちゃん (2010-02-20 23:51) 

ゆきちゃん

先生 こんばんは  いつもとても勉強になります。3か月ほど前に新型インフルの質問で先生に丁寧に答えてもらった者です。お陰さまで元気になりました!ひとつ質問ですが、簡易検査で新型か季節性かの判断はつくのでしょうか?読み間違えだったらすみません。ブログこれからも楽しみにしてます。(むか~しの思い出話が大好きです。どうなったんだろうわくわくします。)
by ゆきちゃん (2010-02-20 23:54) 

シロ

いつも為になるお話ありがとうございます。
また質問なのですが、最近ノロウイルスが猛威をふるっていると聞きます。
リハビリで1人で電車に乗るのにチャレンジしてみようかと思っているのですが、やはり電車の手すりや駅のトイレ等は感染しやすいのでしょうか?
自分は175cmで体重44kgしかないので、ノロウイルスに感染し嘔吐、下痢などで体重が減ったり、体力消耗するのが怖いです。
ご意見お聞かせください。
by シロ (2010-02-21 00:07) 

fujiki

ゆきちゃんさんへ
コメントありがとうございます。

一般に流通にしている簡易検査のキットでは、
両者の判定は出来ません。
ただ、実験試薬のようなものがあり、
診療所ではそれを使用して判定を行なっています。
精度の保障は出来ませんが、
感触としてはそれなりの意味合いはありそうです。
by fujiki (2010-02-21 09:35) 

fujiki

シロさんへ
コメントありがとうございます。

駅のトイレは確かに感染し易い場所ではあります。
ただ、使用した後によく手を洗い、
出来れば滅菌のタオルかティッシュのようなもので、
最後に拭いてそのまま乾かして下さい。
それで感染することは殆どありません。

ノロウイルスの感染は、
普通の風邪のように咳などでうつることはなく、
通常感染した人の吐いた物や便が、
手に付着し、それが口に入ることによって起こります。

電車の手すりはそれほど気にしなくて良いと思いますが、
食事の前や外出から戻った後は、
必ず手を洗って、すぐに乾かすように心がけて下さい。
by fujiki (2010-02-21 09:47) 

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