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新型インフルエンザAの現況その23 [新型インフルエンザA]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今日は胃カメラの日なので、
カルテの整理をして、
それから今PCに向かっています。

それでは今日の話題です。

今日は新型インフルエンザの現況について、
診療所の情報を主体にお届けします。

まず驚いたことに、
昨日(18日)の夜にファックスが来て、
昨日から19歳以上の全年齢層と、
1歳未満のお子さんの、
新型インフルエンザのワクチンの接種が、
東京都では開始となったそうです。

当日の夜にしか連絡が来ないのもびっくりですが、
優先接種自体を急に消滅させる決定にも、
大いにびっくりです。
特に1歳未満のお子さんの安全性と効果が、
いつ何処で議論されたのでしょうか?
本当に原理原則の微塵もない決定には、
呆れて物も言えません。

それはともあれ…

今年になってからの、
診療所でインフルエンザと診断した、
患者さんの数は、20例ですが、
そのうち10代以下のお子さんは3例で、
20代が12例、30代が3例、40代が1例、そして50代が1例です。

このうち型の判別まで行なったのは8例ですが、
30代の方お一人がAソ連型で、
後の7例の方はいずれも新型でした。

症状は20代以下では38度以上の発熱は必発ですが、
30代の方お一人と40代の方は微熱で、
全身的なだるさのみが強く、
50代の方は発熱はなく、
だるさや筋肉痛のみの、
不顕性感染に近いようなパターンでした。

全国的な報告と同じように、
新型インフルエンザの流行は現在は沈静化しており、
また年齢層は上がっている、
というより、お子さんの感染者が急速に減少している、
という言い方が適切なような気がします。
別に高齢の感染者が増えている、
とは思えないからです。

輸入ワクチンを導入するかどうか、
という選択を促すファックスが、
金曜日(15日)の日付で来たのですが、
その期限は29日となっています。
厚生労働省の都道府県への通達では、
1月20日までには、
「購入を希望する医療機関数調査」を、
提出すべしとなっているので、
そんな通達など、所詮無理だと、
都は考えているのだと思います。

ノバルティス社のワクチンは、
大人17回分が1本という大瓶で、
しかも開けてから6時間以内に使うべし、
との但し書きが付いています。

グラクソ社のワクチンは、
24時間以内の使用、というのは穏当ですが、
大人10人分(神の手を用いた場合)
という大瓶で、かつ、
2つのボトルを混合する、
という面倒な操作が必要になります。

こんな面倒なワクチンを、
しかも国産ワクチンすら余っているというのに、
一体何処の風変わりな医療機関が、
望んで購入しようというのでしょうか?

おそらくは輸入を縮小することは、
折込済みなのだと思いますが、
それならば慌てて審査を許可する必要性が何処にあったのか、
僕は非常に疑問に思います。
以前の繰り返しになりますが、
今回確実に安全性軽視の決定を、
行政とそれに連なる御用専門家の方々はしたのです。
そうした安易な決定は、
成されるべきではなかったのだ、
と僕は強く思います。

一連の拙速とも思える、
ワクチンに関しての決定は、
今回の「新型インフルエンザ」に対して、
と言うよりも、
これから出現するであろう、
鳥インフルエンザを始めとする、
強毒性のウイルスのパンデミックに、
対応出来るようにする地慣らしの意味なのだ、
ということは僕にも何となく理解は出来ます。

しかし、お役人様や御用学者の先生が、
お考えになるほど、皆馬鹿ではないと思いますし、
その通り正直に情報を開示した方が、
より説得力は増し、
政策のレベルもより高いものになるのではないか、
と僕は思います。

最後にインフルエンザ以外の流行状況を見ると、
ノロウイルスが主体と考えられる、
「嘔吐と下痢の風邪」は、
お子さん、大人を問わず、
診療所周辺では流行が本格化しています。

また1歳前後のお子さんの咳と熱を伴う風邪は、
RSウイルスが検出される事例が、
増えている印象です。

RSウイルスにも簡易検査が存在しますが、
その保険適応は、入院された方に限られています。
これも本当に納得のいかない決定ですね。
要するに感染症に関しては、
問題になったり手遅れになって初めて、
診断のための検査が許可される、
という変てこな基準になっているのです。

最後にRSウイルスの簡易検査の画像を見て頂きます。

赤い矢印の先に、
ぼんやりと赤い線が見えますね。
この方は1歳のお子さんで、
39度の発熱と鼻水、咳の症状が続いていました。
こうした事例ではむしろインフルエンザより、
RSウイルスの頻度が多いのです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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シロ

19歳男です
自分は中学時代部活のやり過ぎで、熱中症と過労で倒れて、現在は自律神経失調と神経症で療養中です
一般の人よりだいぶ体力が劣っていて、季節性インフルエンザのワクチン打ったときは4日間ぐらい微熱で具合が悪くなったんですが、新型ワクチンが季節性ワクチンよりきつい副作用が出ることってありますか?体力が劣っている以外神経症などはたまに具合悪い日があるぐらいなので、最近は薬だけ処方していただいてます
ちなみにかかりつけの内科さんに新型ワクチンの予約いれました
by シロ (2010-01-20 00:57) 

fujiki

シロさんへ
コメントありがとうございます。

ご年齢とご病気から考えると、
ワクチンの副反応は、
新型でも季節性でも、
それほどの差はない、と考えて頂いて良いと思います。
体調の悪い時や風邪の引き始めの疑いがある時は、
接種を控えた方が安全だと思います。

ご参考になれば幸いです。
by fujiki (2010-01-20 08:31) 

さえ

お忙しい中申し訳ありません。
先週、子供が新型インフルエンザになりました。
旅行中で、旅先の病院に行き、子供はタミフルがでまして、
2日で解熱し、薬も飲みきり完治しています。

私は、どうしても外せない仕事があり、それを病院で話したところ、
リレンザを予防で出してくださいました。
ずっと夜1回吸入してきたのですが、昨日うっかり忘れてしまい、
本日微熱と倦怠感があります。
急いでさっき吸入しましたが、どうしたらいいのでしょう。
軽く発症してしまっているような気がします。
旅先での処方なので、近所の病院にかかることもできず。
リレンザもあと2回分残っています。
2回吸入したところで、なくなった時点で発症するのであれば、
このままリレンザをやめてしまい、自己免疫で直したほうがいいでしょうか。
途中でやめると耐久菌ができてしまうのは、承知です。
忙しくてうっかりしてしまい、反省しています。
人に移さないようにがんばります。

アドバイスいただけるとかなりうれしいのですが。
by さえ (2010-01-23 14:12) 

fujiki

さえさんへ

インフルエンザの潜伏期は、
7日以内とは言われていますが、
概ね2~3日です。
従って、お子さんからうつる時期は、
もう過ぎていると思います。
残りのリレンザは1日2回で吸入し、
使い切ってしまって下さい。
それで様子を見て、
もし高い熱が出れば、
1日待って検査はされた方がいいと思います。
(多分違う風邪の引き始めかも知れません)

はっきり言えば、
別にリレンザを吸入してもしなくても、
今日に限っては大差はありません。
でも、ある分は今日使ってしまった方が、
次の対処には迷わずに済むと思います。
耐性ウイルスのことなど、
チェックのしようもないのですから、
気にしても仕方がありません。

ご参考になれば幸いです。
by fujiki (2010-01-23 15:15) 

さえ

先生お忙しいところ、個人的な質問にお答えいただき
ありがとうございました。

結局、その後38度の熱がでて、先生のアドバイス通り、リレンザを使い切って、近くの病院にいったところ、子供のインフルエンザがリレンザによって潜伏していたのが、発症してしまったのでしょうと、検査なしに
インフルエンザ処方になり、再度リレンザ5日処方がでました。

熱は2日でさがりましたが、嘔吐のような不快な胃の症状と軽い腹痛の症状がまだ続いています。
リレンザ使い切って、様子をみます。

アドバイスいただき、大変感謝しています。
ありがとうございました。
by さえ (2010-01-26 17:47) 

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